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丕緒の鳥

新潮文庫 お−37−58 十二国記

出版社名 新潮社
出版年月 2013年7月
ISBNコード 978-4-10-124058-9
4-10-124058-2
税込価格 781円
頁数・縦 358P 16cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • NHKでアニメも放送されていた、十二国記シリーズの待ちに待った新刊です!前巻発売からなんと12年ぶり。発売を心待ちにしていた方も少なくないはず。「丕緒の鳥」・「落照の獄」・「青条の蘭」・「風信」の4編からなる短編集で、内2編は描き下ろしです。 新王即位の礼の儀式で使われる陶鵲を制作する職人。罪人の処罰に悩む、法令を掌る秋官。植物の奇病を治す薬を殖やすため、その素を王宮に届ける人々。故郷の地を追われ、新しい地で暦を作る少女。王や麒麟はあまり出てこなく、上記のキャラクターを初めとする市井の人々が中心に描かれています。正直、戴極国の話を心待ちにしていた方には物足りないと感じるかもしれません・・・。でも、新しい視点で十二国記の世界をばっちり感じることができます。個人的には、「青条の蘭」が最後まで何処の国のどの時期かわからないので先が読めず、一番おもしろく読めました。さらに描き下ろしの長編も刊行予定!発売までは、この本で十二国記の世界観に浸って待っていましょう!

    (2013年8月2日)

商品内容

要旨

「希望」を信じて、男は覚悟する。慶国に新王が登極した。即位の礼で行われる「大射」とは、鳥に見立てた陶製の的を射る儀式。陶工である丕緒は、国の理想を表す任の重さに苦慮していた。希望を託した「鳥」は、果たして大空に羽ばたくのだろうか―表題作ほか、己の役割を全うすべく煩悶し、一途に走る名も無き男たちの清廉なる生き様を描く全4編収録。

著者紹介

小野 不由美 (オノ フユミ)  
大分県中津生れ。大谷大学在学中に京都大学推理小説研究会に在籍。「東京異聞」が1993(平成5)年、日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作となり、話題を呼ぶ。2013年、『残穢』で山本周五郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)