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純粋理性批判 上

出版社名 筑摩書房
出版年月 2014年3月
ISBNコード 978-4-480-84741-6
4-480-84741-3
税込価格 3,960円
頁数・縦 373P 20cm
シリーズ名 純粋理性批判

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  •  死ぬまでに「エチカ」「純粋理性批判」「精神現象学」は読みたいと思いながら挫折した人は多いだろう。翻訳を読んでいるうちにわからなくなって、やめてしまう。外国語を学習して、翻訳を傍らに置いて辞書を引きながら原書を読むとなんとか読み通せる。とても時間がかかる。 翻訳を終える前に逝去された石川の仕事を引き継いだ渋谷治美が既訳と石川訳を比較している。(「ちくま」2014年4月号)エピクロス派とプラトニズムを論じたくだり。「普通の悟性は、経験認識とその合理的脈絡以外の何ものによってもおのれを満足させてくれると約束しない企図を熱望して受け入れ、だからこれに反して、超越的独断主義が悟性には、思考に熟練した頭脳の持ち主たちの洞察と理性能力とをはるかに越え出ている諸概念へと上昇することを強要することはないと、一般にはそう信じられているはずであるのに、それにもかかわらず、経験論はまったく人気がない」(A472B500)(既訳) 「常識は、経験認識とその合理的な脈絡によってのみ自らを満足させることを約束する構想をしきりに採用したがる、と思われるはずなのに、経験論はあらゆるポピュラリティーにまったく反している

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    (2014年9月5日)

商品内容

要旨

理性自身が生みだす仮象(まやかし!)の発見と、その解決に奮迅するカントの思想遍歴の到達点。『実践理性批判』『判断力批判』へとつづく、三大批判の第一の書。哲学史に聳える最高峰。

目次

1 超越論的原理論(超越論的感性論
超越論的論理学)

著者紹介

石川 文康 (イシカワ フミヤス)  
1946年、北海道生まれ。同志社大学大学院博士課程修了。ハイデルベルク大学、ボン大学に留学。ミュンヘン大学、トリアー大学にて客員研究。東北学院大学教授、日本カント協会役員を歴任。専攻はカントを中心とする近世ヨーロッパ哲学。哲学博士(Dr.phil.)。2013年2月没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)