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乱読のセレンディピティ 思いがけないことを発見するための読書術

出版社名 扶桑社
出版年月 2014年4月
ISBNコード 978-4-594-06996-4
4-594-06996-7
税込価格 1,012円
頁数・縦 205P 18cm

商品内容

要旨

一般に、乱読は速読である。それを粗雑な読みのように考えるのは偏見である。ゆっくり読んだのではとり逃すものを、風のように速く読むものが、案外、得るところが大きいということもあろう。乱読の効用である。本の数が少なく、貴重で手に入りにくかった時代に、精読が称揚されるのは自然で妥当である。しかし、いまは違う。本はあふれるように多いのに、読む時間が少ない。そういう状況においてこそ、乱読の価値を見出さなくてはならない。本が読まれなくなった、本ばなれがすすんでいるといわれる近年、乱読のよさに気づくこと自体が、セレンディピティであると言ってもよい。積極的な乱読は、従来の読書ではまれにしか見られなかったセレンディピティがかなり多くおこるのではないか。それが、この本の考えである。

目次

本はやらない
悪書が良書を駆逐する?
読書百遍神話
読むべし、読まれるべからず
風のごとく…
乱読の意義
セレンディピティ
『修辞的残像』まで
読者の存在
エディターシップ
母国語発見
古典の誕生
乱読の活力
忘却の美学
散歩開眼
朝の思想

出版社・メーカーコメント

「一般に、乱読は速読である。それを粗雑な読みのように考えるのは偏見である。ゆっくり読んだのではとり逃すものを、風のように速く読むものが、案外、得るところが大きい」という著者は、乱読によって思いがけないものを発見する能力〈セレンディピティ〉が起こることを教えてくれる。「本は身ゼニを切って買うべし」「知識と思考」など、「知の巨人」が思考を養い人生が変わる読み方を伝授!

著者紹介

外山 滋比古 (トヤマ シゲヒコ)  
1923年、愛知県生まれ。お茶の水女子大学名誉教授。東京文理科大学英文科卒業。雑誌『英語青年』編集、東京教育大学助教授、お茶の水女子大学教授、昭和女子大学教授を経て、現在に至る。文学博士。英文学のみならず、思考、日本語論などさまざまな分野で創造的な仕事を続け、その存在は、「知の巨匠」と称される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)