長いお別れ
出版社名 | 文藝春秋 |
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出版年月 | 2015年5月 |
ISBNコード |
978-4-16-390265-4
(4-16-390265-1) |
税込価格 | 1,705円 |
頁数・縦 | 263P 20cm |
商品内容
文学賞情報 |
2015年
第10回
中央公論文芸賞受賞 |
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要旨 |
帰り道は忘れても、難読漢字はすらすらわかる。妻の名前を言えなくても、顔を見れば、安心しきった顔をする―。認知症の父と家族のあたたかくて、切ない十年の日々。 |
出版社 商品紹介 |
遊園地で迷子、消える入れ歯――日々起こるユーモラスな不測の事態、そして最期まで保たれた愛情。認知症の父親と一家をめぐる物語。 |
おすすめコメント
東家の大黒柱、父・昇平はかつて都立高校の校長や公立図書館の館長をつとめたが、十年ほど前から認知症を患っている。長年連れ添った妻・曜子とふたり暮らし。娘が三人。ある言葉が予想もつかない別の言葉と入れ替わってしまう、迷子になって遊園地へまよいこむ、入れ歯の頻繁な紛失と出現、記憶の混濁、日々起こる不測の事態――しかし、そこには日常のユーモアが見出され、昇平自身の記憶がうしなわれても、自分たちに向けられる信頼と愛情を発見する家族がそばにいる、ささやかで確かな終末の幸福があった。