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ネット炎上の研究 誰があおり、どう対処するのか

出版社名 勁草書房
出版年月 2016年4月
ISBNコード 978-4-326-50422-0
4-326-50422-6
税込価格 2,420円
頁数・縦 242P 21cm

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要旨

インターネット、とくにSNSをひんぱんに利用する人であれば、いわゆる「炎上」がしばしば起こり、発信する際にはそれを警戒しなければならないことは認識しているはずだ。「炎上」とは、発信した個人あるいは企業等に対し批判や誹謗中傷の書き込みが殺到すること。激しい場合には発信者が精神的に傷つくだけでなく、謝罪などに追い込まれることもある。本書では、この「炎上」現象について定量分析などを用いて実証的に検証。インターネットでの議論の自由を守ることを前提とし、炎上に参加する者の数や比率、どういう人々なのかを明らかにしつつ、炎上を防ぐための策として「サロン型SNS」導入を提案している。なお巻末には「高校生のための荒らし・炎上リテラシー」として、炎上に萎縮することなく情報発信を行うための「炎上リテラシー教育」のひな型が収録されている。著者の田中辰雄氏は慶應義塾大学経済学部准教授、山口真一氏は国際大学グローバル・コミュニケーション・センター助教で、いずれも計量経済学を専門としている。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2016年06月01日]

商品内容

要旨

炎上参加者はネット利用者の0.5%だった。炎上はなぜ生じたのだろうか。炎上を防ぐ方法はあるのだろうか。炎上は甘受するしかないのだろうか。実証分析から見えてくる真実。

目次

第1章 ソーシャルメディアと炎上:特徴と発生件数
第2章 炎上の分類・事例・パターン
第3章 炎上の社会的コスト
第4章 炎上は誰が起こすのか
第5章 炎上参加者はどれくらいいるのか
第6章 炎上の歴史的理解
第7章 サロン型SNS:受信と発信の分離
第8章 炎上への社会的対処
付録 炎上リテラシー教育のひな型

おすすめコメント

インターネットが普及すれば多くの人が自由な議論の輪に加わり討論の民主主義が社会のすそ野に広がっていくと期待された。しかし論調は暗転し、ネット上での意見交換に悲観的な意見が増えてくる。この論調の暗転の大きな原因になったのがいわゆる炎上問題である。本書はこの炎上について定量的な分析を行うとともに、本書なりにその原因と社会としての炎上対策を示す。

著者紹介

田中 辰雄 (タナカ タツオ)  
1957年、東京都に生まれる。東京大学大学院経済学研究科単位取得退学。国際大学グローバルコミュニケーションセンター研究員、コロンビア大学客員研究員を経て、慶應義塾大学経済学部准教授。専攻は計量経済学
山口 真一 (ヤマグチ シンイチ)  
1986年生まれ。国際大学グローバル・コミュニケーション・センター助教。2010年慶應義塾大学経済学部卒。2015年同大学経済学研究科で博士号(経済学)取得。同年より現職。専門は計量経済学。研究分野は、コンテンツ産業、フリービジネス、ソーシャルメディア、プラットフォーム戦略等(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)