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民主主義の内なる敵

出版社名 みすず書房
出版年月 2016年7月
ISBNコード 978-4-622-08512-6
4-622-08512-7
税込価格 4,950円
頁数・縦 246,4P 20cm

商品内容

要旨

シリア内戦、IS、難民、テロ。「進歩、自由、人民」というリベラルな理念が内なる敵を生み出す。新たな多元主義と民主主義再生へ向けた、渾身の政治文化論。

目次

第1章 民主主義内部の不具合
第2章 古来の論争
第3章 政治的なメシア信仰
第4章 個人の専横
第5章 新自由主義の結果
第6章 ポピュリズムと外国人嫌い
第7章 民主主義の将来

おすすめコメント

「民主主義はその行き過ぎによって病んでいる。そこでは自由は暴政と化し、人民は操作可能な群集へと姿を変える。進歩を促進しようとする欲望は、十字軍の精神に変化する。経済、国家、法は万人の開花のための手段であることをやめ、いまや非人間化のプロセスの性質を帯びている」 今日、民主主義の危機は外部(ファシズム)からやって来るのではない。民主主義みずからが内なる敵を生み出し、自身の存立を脅かす。すなわち、政治的メシア信仰、個人の専横、新自由主義、ポピュリズム、外国人嫌いである。シリア内戦、IS、難民、テロ――現在時の危機を通じて、「進歩、自由、人民」というリベラルな理念がいかに社会全体の幸福を危うくするかを抉り出す。みずからもブルガリアからの移民であるフランス思想界の大御所が、民主主義の再生へ向けて新たな多元主義と共存の方途を探る、渾身の現代政治文化論。

著者紹介

トドロフ,ツヴェタン (トドロフ,ツヴェタン)   Todorov,Tzvetan
1939年、ブルガリアのソフィアに生まれる。1963年、渡仏。1973年、フランス国籍取得。現在、国立科学研究所(CNRS)の芸術・言語研究センター研究指導教授
大谷 尚文 (オオタニ ナオフミ)  
1947年、島根県生まれ。宮城県出身。東北大学文学部大学院修士課程修了。弘前大学講師、助教授、教授を経て、石巻専修大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)