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ロレンスがいたアラビア 上

出版社名 白水社
出版年月 2016年10月
ISBNコード 978-4-560-09243-9
4-560-09243-5
税込価格 3,080円
頁数・縦 403P 図版16P 20cm
シリーズ名 ロレンスがいたアラビア

商品内容

要旨

アラブ世界をめぐって渦巻く欺瞞、密約、だまし討ち。T・E・ロレンスとは何者だったのか?第一次世界大戦中、アラブ世界を舞台に暗躍した四人のスパイの一人としてロレンスを位置づけ、英、仏、独、露、米、オスマン帝国の思惑とアラブ側の反応を重ね合わせて、中東がかたち作られていく過程を重層的に描いた歴史ノンフィクション!“全米批評家協会賞”最終候補作。

目次

第1部(聖地の「プレイボーイたち」
変わり種
別のところ、別のいいもの
最後の一〇〇万まで
あきれた混乱
秘密を守る人たち
背信)
第2部(戦いを交える
キングメーカーになる男
無の中に収まって
欺瞞の霧)

おすすめコメント

ロレンスはいかにして「アラビアのロレンス」になったのか? 死後70年以上経った今日なお、トーマス・エドワード・ロレンスは20世紀のもっとも謎に満ちた、毀誉褒貶相半ばする人物の1人であろう。本書はロレンスの評伝だが、けっして「聖人伝」ではない。第一次世界大戦中、ロレンスをはじめアラブ世界を舞台に暗躍した4人のスパイと彼らを取り巻く人間模様から、ヨーロッパ列強が中東という壺の中に手を突っ込んでかき回すさまを描いた歴史ノンフィクションである。ロレンスほど有名ではないが、本書で重要な役割を果たす3人とは、表向きは大学講師だが、英国を欺くためオスマン帝国と共謀し、愛人のロシア系ユダヤ人医師を諜報活動に利用していたドイツのスパイ、K・プリューファー。ルーマニア系ユダヤ人の農学者で、オスマン帝国統治下のパレスチナで祖国建設のために奔走するシオニスト、A・アーロンソン。そして米東海岸の名門の出で、大手石油会社の調査員から米国務省の情報員に転身したW・イェールである。戦況によってめまぐるしく変わる彼らの立ち位置を丁寧に追い、今日の中東紛争の淵源となった時代を躍動感あふれる筆致で描いた注目の歴史大作!

著者紹介

アンダーソン,スコット (アンダーソン,スコット)   Anderson,Scott
アメリカのジャーナリスト、小説家。長年にわたり、レバノン、イスラエル、エジプト、北アイルランド、チェチェン、ボスニア、スーダン、エルサルバドルなど、世界の紛争地を取材してきた。The New York Times Magazineのほか、Vanity FairやHarper’s Magazine、Outsideなどに寄稿している。ニューヨーク在住。『ロレンスがいたアラビア』Lawrence in Arabia(2013)は“全米批評家協会賞”最終候補となった
山村 宜子 (ヤマムラ ヨシコ)  
翻訳家。国際基督教大学卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)