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賢い組織は「みんな」で決める リーダーのための行動科学入門

出版社名 NTT出版
出版年月 2016年9月
ISBNコード 978-4-7571-2355-7
4-7571-2355-8
税込価格 1,980円
頁数・縦 263,22P 19cm

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要旨

現実の人間行動を正しく分析する理論として注目されている行動科学(行動経済学)は、個人の考え方は時に不合理で間違いを犯しやすいことを証明している。本書では、それが集団にも当てはまるか、集団であれば個人のような間違いが起きないのか、といった疑問について検証。後者については、集団はかえって個人の間違いを助長することが多いことを示し、どうすればそれを防ぎ、成功する「賢い組織」になれるのかを事例や実験結果などをもとに具体的に論じている。著者のキャス・サンスティーン氏はハーヴァード大学ロースクール教授の法学者で、オバマ政権第1期で行政管理予算局の情報・規制室室長を務めた。リード・ヘイスティ氏は心理学者でシカゴ大学ブース・ビジネススクール教授。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2016年10月19日]

商品内容

要旨

行動科学とは、心理学、経済学、統計学、政治学、法学など、様々な分野にまたがり、実験・観察・統計調査にもとづいたデータを重視しながら、意思決定などにおける人間行動を科学的に分析・研究する。人間の持つ心理的バイアスをうまく利用することで、人々の行動を強制することなく、良い方向へうながすというアプローチをとる。近年、その知見は、アメリカ政府やイギリス政府によって公共政策に取り入れられたり、企業マネジメントや人材教育においても活用されている。

目次

1 集団はなぜ失敗するのか?(高邁な理想が大失敗に
増幅される間違い
カスケード効果
集団は極に走る
情報共有のワナ)
2 どうすれば集団は成功するのか?(失敗を減らすための八つの方法
改善のための二つのフレームワーク―識別と選択
群衆は賢いか
専門家の正しい使い方
トーナメント方式の活用法
予測市場を活かす
みんなに聞いてみる
「ボールは一つ」)

おすすめコメント

行動科学、集合知、マーケット理論、コンピュータ・サイエンスなど、最新の科学の発展は、人間の不合理な部分、無意識の部分を考慮したうえでの、直観に反する賢い意思決定のあり方を開発してきた。そうした知見を踏まえ、本書は、組織において人びとがより賢く決定するための条件を、ひいてはより賢い組織になるための方法を説く。著者は、人びとを強制することなくゆるやかにある方向に動機付けるという「ナッジ」理論を説いて、行動経済学ブームに火をつけた憲法学者キャス・サンスティーンと、集団における意思決定を専門とする心理学者リード・ヘイスティ。心理学、行動科学の豊富な事例に富み、読みやすく面白く、軽さと深さを兼ね備えており、チーム・組織で働く人、とくにリーダーとして組織をまとめる立場の人にとって目から鱗の内容になっている。

著者紹介

サンスティーン,キャス (サンスティーン,キャス)   Sunstein,Cass R.
法学者、ハーヴァード大学ロースクール教授。専門は憲法、行政法、環境法。オバマ政権第1期では、行政管理予算局の情報・規制室室長を務めた
ヘイスティ,リード (ヘイスティ,リード)   Hastie,Reid
心理学者、シカゴ大学ブース・ビジネススクール教授。専門は、行動心理学、集団における意思決定論
田総 恵子 (タブサ ケイコ)  
翻訳家。十文字女子大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)