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古代地中海の聖域と社会

出版社名 勉誠社
出版年月 2017年2月
ISBNコード 978-4-585-22167-8
4-585-22167-0
税込価格 3,850円
頁数・縦 414,16P 20cm

商品内容

要旨

古代地中海。そこはさまざまな宗教が展開した混沌たる世界。宗教の闘技場にもたとえられるその世界は、後のヨーロッパの芸術に豊かな題材を与えたギリシア・ローマ神話を生み、ヨーロッパ人の思考・ふるまい方を支配するキリスト教を育んだ世界でもある。その世界に生きた人々は、やがて各地に叢生した「聖域」を、祭儀の場から信仰の場へと変えていく。キリスト教など世界宗教が人々の心を支配するようになる以前、古代人はどこで何を感じ、考え、お互いの結びつきを得ようとしたのか。「聖域」に注目し、古代地中海世界の精神と社会に迫ろうとする意欲作。

目次

古代地中海聖域の精神的・身体的トポグラフィー
1 古代ギリシア(郊外―古典期のアテーナイ
奉納物からみた聖域と社会)
2 ヘレニズム(ネットワーク理論と神聖使節団テオリアのネットワーク)
3 古代ローマ(古代ローマ西方の聖域と社会
皇帝崇拝と聖域―ローマ帝国東方属州を中心に)
4 古代末期以降(後期ローマ帝国における聖域の変容―州民と政府の関係を通じて
キリスト教的空間の成立―南ガリアの都市と礼拝
東方における聖堂と社会―リキア西部トロス教会主座聖堂をめぐって)

著者紹介

浦野 聡 (ウラノ サトシ)  
立教大学文学部史学科教授。専門は古代ギリシア・ローマ史ならびに古代末期史。特に、ローマ帝国の社会について、財政、租税制度、生業、位階、宗教、農民などに着目しながら、その構造と動態の解明をめざしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)