• 本

ディレクターズ・カット

出版社名 幻冬舎
出版年月 2017年9月
ISBNコード 978-4-344-03167-8
4-344-03167-9
税込価格 1,728円
頁数・縦 320P 20cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 彼らの明日なき暴走が止まらない!?

     繰り返される若者たちの行き過ぎた行為(すこし違和感の覚える)から始まり、Twitterに職場や家族への憎悪を垂れ流し続ける美容師の青年が殺人鬼へと変貌していく姿が描かれ、舎弟を使ってやらせを行うテレビ局の下請け制作会社のディレクターが登場する。舎弟を襲った美容師を追うディレクターの物語は意外な展開を見せ……、
     ということで本書は、技巧的なミステリの枠組みの中に現代社会が持つ《歪み》を大胆に取り込んだ一冊です。清々しいほど感情移入できる人物がいない(良い意味で、嫌いだ、と断言できる人物が多い)ことが、さらにその《歪み》を強めています。そんな不愉快さを伴った魅力的な物語は、呆然とするような結末へと向かっていきます。驚きの先にある人間(登場人物)の感情に、衝撃とともに強い恐怖を覚えました。ディレクターの長谷見が番組で担当していたコーナーの名前は「明日なき暴走」ですが、この言葉が物語全体を覆っているような印象を覚えました。

    (2017年9月20日)

商品内容

要旨

報道ワイド番組の人気コーナー「明日なき暴走」で紹介される、若者たちの繰り返す無軌道、無分別な行動が、じつは下請け制作会社の有能な突撃ディレクター仕込みのやらせだった。やらせディレクターはさらなる視聴率アップを狙い加速度的暴走を開始。職務停止に追い込まれながらも、警察の裏をかいて連続殺人鬼とコンタントをとり、しかもそれを映像に収めたいディレクターの思惑どおり、殺人鬼は生中継の現場に現れるのか!?ラスト大大大どんでん返しの真実と、テレビ人間の業に、読者は慄然とし言葉を失う!

おすすめコメント

大ベストセラー『葉桜の季節に君を想うということ』で読者の度肝を抜いた、本格ミステリの名手が仕掛ける驚愕の傑作クライムサスペンス! テレビのワイド情報番組の人気コーナー「明日なき暴走」で紹介された、若者たちが繰り返す無軌道、無分別な言動・行動が、じつは下請け番組制作会社の有能な突撃ディレクター仕込みのやらせだとわかったとき、無口で不器用かつネクラな若い美容師が殺人鬼へと変貌する。さらに視聴率アップを狙うディレクター自身が加速度的暴走を開始。静かなる殺人鬼は凶行を重ねる。警察の裏をかいて事件を収拾し、しかもそれを映像に収めようとするディレクターの思惑どおり生中継の現場に連続殺人鬼は現れるのか!? ラスト大大大どんでん返しの真実と、人間の業に、読者は慄然とし衝撃に言葉を失う!

著者紹介

歌野 晶午 (ウタノ ショウゴ)  
1988年『長い家の殺人』でデビュー。2003年発表の『葉桜の季節に君を想うということ』が「このミステリーがすごい!」「本格ミステリ・ベスト10」の各1位に選ばれ、第57回日本推理作家協会賞、第4回本格ミステリ大賞を受賞する。2010年『密室殺人ゲーム2.0』で2度目の本格ミステリ大賞を受賞(第10回)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)