• 本

小説禁止令に賛同する

出版社名 集英社
出版年月 2018年2月
ISBNコード 978-4-08-771134-9
4-08-771134-X
税込価格 1,512円
頁数・縦 170P 20cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 小説というものに興味がある人は、是非ご一読を!

     近未来が舞台。さる重要な部局による『小説禁止令』に賛同した収監者の《わたし》(著者自身と重なる部分が多い人物)は、憎むべき小説の欺瞞を暴くための随筆を小冊子『やすらか』に執筆している。かつて小説を書いていた《わたし》が『小説禁止令』に賛同する随筆を書く、という小説の中で、小説の不可思議を論じていく行為が、《わたし》(そして著者の)の小説への愛(と憎しみ)を感じさせるものになっています(混乱してきたな……)。
     これだけでも個性的な作品なのですが、この小説を強く印象に残るものにしているのはそれだけではありません。本書では《わたし》の《随筆》から外側の状況がすこしずつ分かってくるが、その全容が明らかになることはありません。作中に挟み込まれる刺激的な言葉が読者に怖い想像を与えます。強い恐怖を孕んだ物語でもあるのです(文章の外が分からないことが、何よりも怖い)。そして徐々に『やすらか』の連載は、形を変えていく……。賛否は分かれそうですが、タイトルからは想像できないような深い哀しみと強い決意を感じさせるラストが印象的でした。
     夏目漱石『行人』、中上健次『地の果て 至上の時』、カフカ『審判

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    (2018年3月10日)

商品内容

要旨

「皆さん。こんなおかしな小説はありはしません。信じて下さい」…。近未来の■■。いとうせいこうの長編小説。

おすすめコメント

「皆さん。こんなおかしな小説はありはしません。信じて下さい」 2036年の■■。  「練られた筋書きだの、生活の機微を活写した虚構だの、人間のありようを深く追求するだの、そんなことの一切が嘘八百だということを、わたしは平易な随筆でもってあきらかに示したい。それが敗戦国の人間の、当然の責務だと考えるからであります」  獄中で書いた随筆は、政府が発布した「小説禁止令」を礼讃する内容になるはずだった。しかし、当局がそこに見つけたのは、あるはずのない作品名だった……。 いとうせいこうの最新長編小説。

出版社・メーカーコメント

「皆さん。こんなおかしな小説はありはしません。信じて下さい」2036年の日本。獄中で書いた随筆は政府が発布した「小説禁止令」を礼讃する内容になるはずだった……。いとうせいこうの長編小説。

著者紹介

いとう せいこう (イトウ セイコウ)  
1961年、東京都生まれ。早稲田大学法学部卒業。編集者を経て、作家、クリエーターとして、活字・音楽・舞台など、多方面で活躍。著書に小説『想像ラジオ』(第35回野間文芸新人賞受賞)、エッセイ集『ボタニカル・ライフ』(第15回講談社エッセイ賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)