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高齢ドライバー

文春新書 1157

出版社名 文藝春秋
出版年月 2018年2月
ISBNコード 978-4-16-661157-7
4-16-661157-7
税込価格 913円
頁数・縦 230P 18cm

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要旨

ブレーキとアクセルを踏み間違えるなど、認知機能の低下が原因と思われる高齢者による自動車事故が相次ぎ、社会問題化している。背景にあるのは超高齢社会、そして公共交通機関が衰退し車がなければ生活できない地方の現状だ。また、高齢による運転免許の自主返納が、高齢者の尊厳や生きがいを失わせるという問題も小さくない。本書では、3人の専門家が、自動車交通のあり方、高齢者の認知や身体との関わり、自動運転の可能性など「高齢ドライバー」にまつわるさまざまな問題を分析するとともに、解決の糸口を探っている。著者の所正文氏は立正大学心理学部教授で、第1部「社会問題としての高齢ドライバー」を担当。認知症介護研究・研修大府センター研究部長を務める小長谷陽子氏は第2部第1章「高齢ドライバーの認知機能」、山梨大学大学院総合研究部准教授の伊藤安海氏は第2部第2章「身体的問題と自動運転技術」をそれぞれ担当している。なお、本ダイジェストでは所教授による第1部から抜粋している。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2018年04月03日]

商品内容

要旨

高齢ドライバー増加に伴い、二〇一七年、改正道路交通法で認知機能検査が強化された。しかし、免許証返納後の不便をどうするのか?認知機能検査は効果があるのか?自動運転はどこまで事故を減らせるのか?など問題は山積みだ。この一冊で問題の核心がわかる!

目次

第1部 社会問題としての高齢ドライバー(わが国の交通事故の概況
高齢ドライバー激増時代の到来
高齢ドライバーの運転能力
交通安全対策の枠組み(交通事故対策の基本原則)
わずか五十年で築かれた日本の車社会
自動車優先主義が定着してしまった日本の交通社会:欧州地方都市との比較を通して
高齢者講習をめぐる問題
免許自主返納へ向けての取り組み
超高齢時代の新社会観
今後への提言)
第2部 認知機能と身体能力から見る高齢ドライバー(高齢ドライバーの認知機能
身体的問題と自動運転技術)

著者紹介

所 正文 (トコロ マサブミ)  
1981年、早稲田大学第一文学部心理学専攻卒業、同大学院修士課程修了、94年、博士(文学、早大)。日通総合研究所研究員などを経て、98年、国士舘大学政経学部教授。2011年から立正大学心理学部教授。専門は産業・組織心理学、生涯発達心理学。88年、東京都知事賞・日本労働協会長賞受賞。2004年、日本応用心理学会賞受賞。2003‐04年に英国シェフィールド大学Visiting Professor
小長谷 陽子 (コナガヤ ヨウコ)  
1975年、名古屋大学医学部卒業。JR東海総合病院(現・名古屋セントラル病院)神経内科主任医長を経て同副院長。2004年より認知症介護研究・研修大府センター研究部長、国立長寿医療研究センターもの忘れセンター神経内科(非常勤)
伊藤 安海 (イトウ ヤスミ)  
1996年、東京理科大学工学部機械工学科卒業。博士(工学)。警察庁科学警察研究所研究員、国立長寿医療研究センター長寿医療工学研究部生活支援機器開発研究室室長、名古屋大学大学院工学研究科特任講師などを経て、2012年より山梨大学大学院総合研究部准教授。専門は医工学、法科学、人間工学。2005年、警察庁長官賞詞受賞。2017年、日本機械学会フェロー認定。高齢ドライバーの運転診断・リハビリ技術の開発に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)