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国家と教養

新潮新書 793

出版社名 新潮社
出版年月 2018年12月
ISBNコード 978-4-10-610793-1
4-10-610793-7
税込価格 858円
頁数・縦 199P 18cm

商品内容

要旨

「教養」とは、世の中に溢れるいくつもの正しい「論理」の中から最適なものを選び出す「直感力」、そして「大局観」を与えてくれる力だ。では、教養を身につけるためにはどうしたら良いのか。教養の歴史を概観し、その効用と限界を明らかにしつつ、数学者らしい独創的な視点で「現代に相応しい教養」のあり方を提言する。大ベストセラー『国家の品格』の著者が放つ画期的教養論。

目次

第1章 教養はなぜ必要なのか
第2章 教養はどうやって守られてきたか
第3章 教養はなぜ衰退したのか
第4章 教養とヨーロッパ
第5章 教養と日本
第6章 国家と教養

おすすめコメント

西洋文学より日本の大衆文学を−−。270万部超ベストセラー「国家の品格の著者が、満を持して放つ、独創的教養論。

出版社・メーカーコメント

■第一章 教養はなぜ必要なのか 「グローバル・スタンダード」の背後にある、「アメリカの意図」を見抜けなかった日本。 情報の取捨選択を可能にする「芯」のない国は、永遠に他国の思惑に流される。 ■第二章 教養はどうやって守られてきたか アレクサンドリア、コンスタンティノープル、バグダッド。ギリシアの古典は西洋の外で守られ、やがてルネサンスとして花開く。「教養の歴史」を概観する。 ■第三章 教養はなぜ衰退したのか 教養はアメリカ人にとって、「自分たちが自らの意志で捨てたヨーロッパの遺物」である。 資本主義、世界のアメリカ化、グローバリズムの進展で、教養の地位は墜ちていく。 ■第四章 教養とヨーロッパ 教養主義のチャンピオンであるドイツがヒットラーを生んだのには理由がある。 一般大衆を見下していた教養市民層には、政治意識と社会性が決定的に欠けていたのだ。 ■第五章 教養と日本 漱石言うところの「上滑りの開化」を続けてきた日本。西洋崇拝に由来するその「教養」には、常に無理がつきまとっていた。戦前知識層の苦闘の足跡をたどる。 ■第六章 国家と教養 現代の民主主義国家に求められるのは「孤高の教養主義」ではない。大衆の現実を知り、政治センスも伴った、真に血肉化された教養である。「教養の四本柱」を提示。

著者紹介

藤原 正彦 (フジワラ マサヒコ)  
1943(昭和18)年旧満州生まれ。数学者、理学博士、お茶の水女子大学名誉教授。東京大学理学部数学科卒、同大学院理学系研究科修士課程修了。父・新田次郎、母・藤原ていの次男(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)