• 本

地磁気の逆転 地球最大の謎に挑んだ科学者たち、そして何が起こるのか

出版社名 光文社
出版年月 2019年2月
ISBNコード 978-4-334-96226-5
4-334-96226-2
税込価格 2,750円
頁数・縦 346P 19cm

書籍ダイジェスト配信サービス SERENDIP 厳選書籍

要旨

私たち人類が築き上げた文明社会に壊滅的な被害をもたらすかもしれないリスクとして、通常思い浮かべるのは、大地震や気候変動、核戦争といったところだろうか。しかし、一般的に話題に上ることは少ないが、実は最大とも言える深刻な事態をもたらすかもしれない自然現象がある。「地磁気逆転」である。本書では、遠くない将来に起こりうる、地球の磁場におけるN極とS極が逆転する「地磁気逆転」によって何が起きるかを、これまでの科学者たちのアプローチを辿りながら探る。地球は巨大な磁石であり、北極と南極を両極とする磁場で覆われているが、実はその南北の磁極は、長い地球の歴史の中で何度も入れ替わっている。ただ、現時点で最後に逆転したのは87万年前、人類が出現する以前のことだ。ところがここに来て、再び逆転する兆候が見られるという。逆転する数百年から数千年間は、有害な宇宙線や太陽からの高エネルギー粒子から地球を守っていた磁場が薄くなる。保護されなくなった地球は、そして人類はどうなるのだろうか。著者はカナダのトロント在住の科学ジャーナリスト。ニューヨーク・タイムズなどに寄稿するほか、CBCラジオの科学番組にも協力している。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2019年3月27日]

商品内容

要旨

地球は巨大な磁石だ。コンパスの「N極」は北を、「S極」は南を指し示す。だが近年の研究により、地球ではこれまで何度も磁極の逆転(N極とS極の入れ替わり)が起こっていたこと、そして、前回の逆転から78万年経過したいま、近い将来に次の逆転が起こるかもしれないことが明らかになっている。地球の磁場は、人間に正しい方角を教えてくれるだけでなく、宇宙から降り注ぐ有害な宇宙線から生命や文明を守ってもいる。何百年も続くと言われる磁極の逆転プロセスでは、地球の磁場が弱まり、宇宙線被曝によって甚大な被害が出るという。生体や遺伝子への影響のみならず、電子機器や発電・送電設備の故障など、人類が経験したことがない危機が起こりうるのである。本書では、地磁気の謎に挑んだ歴史上の科学者たちの業績を追いながら、そもそも磁力とは何か、なぜ地球は磁石なのか、なぜ地磁気逆転が起こるのか、来る危機を前に私たちはいかに備えるべきかを考察するものである。千葉県にちなむ「チバニアン」という名称が昨今話題の地質年代と、地磁気逆転の関係にも触れる「解説」も特別収録。

目次

第1部 磁石(すべての始まり
不対電子のスピン ほか)
第2部 電流(コペンハーゲン実験
密接な結びつき ほか)
第3部 コア(ねじれる渦
地球内部の衝撃 ほか)
第4部 逆転(空を見上げる
光が予言する恐怖 ほか)

おすすめコメント

地球は北極がS極、南極がN極の巨大な磁石であることは今では知られているが、これが理論的に証明され、地質学的に裏付けられたのは、近代に入ってからだった。本書ではまず、その発見と研究の歴史が語られる。そしていま、77万年ぶりにN極とS極が入れ替わるかもしれないという予測がある。そのメカニズムは未だ不明だが、これが起こるときには地球の磁場が弱まることにより、宇宙線や太陽風の影響をもろに受けたり、衛星や通信などに大きな影響が出たりするなど甚大な被害が出る。本書ではそのあり得るシナリオを提示する。

著者紹介

ミッチェル,アランナ (ミッチェル,アランナ)   Mitchell,Alanna
科学ジャーナリスト。2014年には絶滅生物について書いた記事で全米雑誌賞、2015年にはネオニコチノイドを用いた農薬に関するドキュメンタリーでニューヨーク・インターナショナル・ラジオ・フェスティバル銀賞を受賞している。ニューヨーク・タイムズなどに寄稿するほか、CBCラジオの科学番組にも協力している。著書に、優れた環境問題ジャーナリズムに贈られるグランサム賞を受賞したSea Sick:The Global Ocean in Crisisがある。カナダ、トロント在住
熊谷 玲美 (クマガイ レミ)  
翻訳家。東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)