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ファンタジーを読む 『指輪物語』、『ハリー・ポッター』、そしてネオ・ファンタジーへ

出版社名 青土社
出版年月 2019年5月
ISBNコード 978-4-7917-7164-6
4-7917-7164-8
税込価格 2,200円
頁数・縦 272,7P 19cm

商品内容

要旨

ファンタジーはどこへゆくのか?トールキンの『指輪物語』から始まったモダン・ファンタジーの歴史。「ここ」とは違う場所へのあこがれを一身にひきうけてきたファンタジーは、いまどうなっているのだろう?トールキン、エンデ、ル=グウィン、ローリング、荻原規子、小野不由美、そして…第一人者によるファンタジー案内。

目次

1 ファンタジーからネオ・ファンタジーへ(対・現実から脱・現実へ―ネオ・ファンタジーの流れ
二重性の文学としてのファンタジー―『ナルニア』から『指輪物語』そして映像の時代へ
ファンタジーとはなにか―遠近法の文学)
2 海外篇―層をなす構造の力学(ミヒャエル・エンデ 「虚構の可視化」へ舵を切った児童文学ファンタジー―絵にならないものは書かない
アーシュラ・K.ル=グウィン 元型とミセス・ブラウン―あるいはアニメ映画というファンタジー
J・K・ローリング 「モノ」語りの宇宙―そしてハグリッドはどこにいるのか?)
3 国内篇―気配と語りの醸成する気圏(荻原規子 気配と密度のファンタジー―うしろの正面だあれ
小野不由美 少女と怪異と一人称―多重視点の語りが照らしだすもの
現代短歌そして穂村弘 マルシェとしての『かばん』から―遊びをせんとや、多言語文化と多声のカーニヴァル、そして穂村弘)
4 いま、ここのファンタジー(「つくも神」―妖精・妖怪が環境知能として復活する
映画ならではの“現実創出”の試み―映画『BFJ』はダールの語り口を超えて
開花するファンタジー
“型”の挑戦 そして芝居の“内”と“外”―時は元禄、江戸の御代、未確認飛行物体ゆーえふおー(義太夫詞章))

著者紹介

井辻 朱美 (イツジ アケミ)  
1955年生まれ。歌人・作家・翻訳家。東京大学理学部生物学科卒・同大学院総合文化系研究科比較文学比較文化専攻修了。現在、白百合女子大学人間総合学部児童文化学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)