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失われた近代を求めて 上

朝日選書 985

出版社名 朝日新聞出版
出版年月 2019年6月
ISBNコード 978-4-02-263085-8
4-02-263085-X
税込価格 1,870円
頁数・縦 357P 19cm
シリーズ名 失われた近代を求めて

商品内容

要旨

近代文学の黎明期に誕生した「私」をめぐる二つの小説―田山花袋『蒲団』と二葉亭四迷『平凡』が、文学の未来に残した可能性と困難。なぜ彼らは新しい文体を必要としたのか?新しい言葉を獲得していく書き手たちの苦闘を、小説家の思考と身体性から鮮やかに描き出す第一部「言文一致体の誕生」。つづく第二部では、明治の近代になって多くの作家が「新しい文学」を目指したが、果たしてそれは「自然主義」と呼ばれてしかるべきものだったのか、森鴎外と田山花袋の諸作から、その問いのかたちを描く。橋本治がはじめて日本における近代文学の作品群と向き合いながら、その捉え直しを試みる本格評論。

目次

第1部 言文一致体の誕生(そこへ行くために
新しい日本語文体の模索―二葉亭四迷と大僧正慈円
言文一致とはなんだったのか
不器用な男達
『平凡』という小説
“、、、、”で終わる先)
第2部 「自然主義」と呼ばれたもの達(「自然主義」とはなんなのか?
理屈はともかくとして、作家達は苦闘しなければならない
「秘密」を抱える男達)

おすすめコメント

近代日本文学の黎明期に誕生した「私」をめぐる二つの小説−−田山花袋『蒲団』と二葉亭四迷『平凡』が、文学の未来に残した可能性と困難。なぜ彼らは新しい文体を必要としたのか?『古事記』に始まり、平安後期の慈円による『愚管抄』を経て、二葉亭四迷の翻訳『あひびき』に至るまで模索されてきた日本語文体は、言文一致体の誕生によって一つの完成をみる。新しい言葉を獲得していく書き手たちのドラマを、小説家の視線と身体性から鮮やかに描き出す「第一部 言文一致体の誕生」。つづく「第二部「自然主義」と呼ばれたもの達」では、「言えない」を主題とする小説として生まれた「自然主義」が、いつしか赤裸々な「自分のこと」を告白する私小説へと変貌する姿を活写していく。橋本治がはじめて近代日本文学の作品群と向き合いながら、「近代」の組み立て直しを試みる本格評論

著者紹介

橋本 治 (ハシモト オサム)  
1948年東京都生まれ。東京大学文学部国文科卒業後、1977年『桃尻娘』で小説現代新人賞佳作を受賞しデビュー。1996年『宗教なんかこわくない!』で新潮学芸賞、2002年『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』で小林秀雄賞、2005年『蝶のゆくえ』で柴田錬三郎賞、2008年『双調平家物語』で毎日出版文化賞、2018年『草薙の剣』で野間文芸賞を受賞。2019年1月に逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)