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隠された奴隷制

集英社新書 0983

出版社名 集英社
出版年月 2019年7月
ISBNコード 978-4-08-721083-5
4-08-721083-9
税込価格 968円
頁数・縦 268P 18cm

商品内容

要旨

マルクスの『資本論』には「隠された奴隷制」というキーワードが登場する。一般に奴隷制と言えば、新大陸発見後にアフリカから連れて来られた黒人奴隷が想起され、すでに制度としては消滅している。しかし著者によれば、「自由」に契約を交わす、現代の私たち労働者も同じく「奴隷」であるという。その奴隷制はいかに「隠された」のか。格差社会はじめ諸矛盾が解決されることなく続く資本主義にオルタナティブはあるのか。マルクス研究の大家である著者がロックから現在に至る「奴隷の思想史」三五〇年間を辿り、資本主義の正体を明らかにする。

目次

はじめに 「奴隷制」と資本主義
第1章 奴隷制と自由―啓蒙思想
第2章 奴隷労働の経済学―アダム・スミス
第3章 奴隷制と正義―ヘーゲル
第4章 隠された奴隷制―マルクス
第5章 新しいヴェール―新自由主義
第6章 奴隷制から逃れるために
終章 私たちには自らを解放する絶対的な権利がある

おすすめコメント

「自由」に働く私たちがなぜ「奴隷」なのか?啓蒙思想からの近代350年を辿り、マルクスが遺した謎のキイワードで資本主義を読みとく。

著者紹介

植村 邦彦 (ウエムラ クニヒコ)  
1952年愛知県生まれ。一橋大学大学院博士課程修了(社会学博士)。関西大学経済学部教授。専門は社会思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)