賜物
ナボコフ・コレクション
出版社名 | 新潮社 |
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出版年月 | 2019年7月 |
ISBNコード |
978-4-10-505609-4
(4-10-505609-3) |
税込価格 | 6,270円 |
頁数・縦 | 635,2P 20cm |
商品内容
要旨 |
「賜物」(1938)。フョードルはロシアからベルリンに亡命し、初の詩集を出版したばかりの文学青年。家庭教師で糊口をしのぎつつ、文学サロンに顔を出し、作家修行に励むのだが、詩集の反応は薄く、父の伝記を書こうとしては断念する。しかし転居を機に下宿先の娘ジーナと恋仲になり、19世紀の急進的思想家、チェルヌィシェフスキーの評伝に取りかかる。ナボコフの自伝的要素を含んだ、ロシア語時代の集大成となる「芸術家小説」。「父の蝶」。「賜物」の主人公フョードルが語り手となり、鱗翅学者としての父親の功績を偲ぶ、なかばエッセイのような短篇小説。父が編纂した蝶類図鑑の理想的なまでの魅力を語り、父が提唱した新たな分類学の理論を解読しながら、フョードルは亡き父の像を浮かび上がらせてゆく。「賜物」の単行本に並録する予定で執筆されたという見方が有力だが、未完成のまま遺され、ナボコフの死後、息子のドミートリイによって発表された。 |
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おすすめコメント
超絶技巧の言葉遊びと文学的引用に彩られ、ロシア語時代の最高傑作と称される「賜物」に、初の邦訳となる短篇「父の蝶」を収録。