• 本

昭和ジャズ論集成

出版社名 平凡社
出版年月 2020年1月
ISBNコード 978-4-582-83823-7
4-582-83823-5
税込価格 6,380円
頁数・縦 428P 22cm

商品内容

要旨

クラシック・ジャズ(ニューオーリンズとスイング)がマニアをとらえた時代から1960年代初頭のファンキー・ブームでジャズ熱が一般に広まり、さらにフリー・ジャズが爆発し、やがては昭和期の終焉と歩調を合わせるようにジャズがエンタテインメント化の色を濃くしていく直前までの、日本のジャズ論のエッセンスを集約する。

目次

第1章 クラシックからモダンへ(野口久光
油井正一)
第2章 モダン・ジャズとジャズ・アヴァンギャルド(植草甚一
清水俊彦)
第3章 ジャズと現実世界との接点(相倉久人
平岡正明)

おすすめコメント

ジャズが最も熱狂的に演奏され、聴かれたのが昭和だ。戦争もあり、政治的にも文化的にも一番熱かった時代に、評論家は何を書いたのか。時代の「熱と毒」とを一冊に封じ込める。

著者紹介

野口 久光 (ノグチ ヒサミツ)  
1909(明治42)年8月9日〜1994(平成6)年6月13日。映画、ジャズ、ミュージカル評論家。画家、グラフィックデザイナーでもあった。クラシック音楽系の雑誌にジャズのアルバム・レビューを長期にわたって連載するなど、ジャズの啓蒙に力を尽くした
油井 正一 (ユイ ショウイチ)  
1918(大正7)年8月15日〜1998(平成10)年6月8日。ジャズ評論家。慶應義塾大学に学んだ頃からジャズに耽溺し、レコード収集、評論執筆を始めていた。雑誌・書籍のみならず、ラジオにも積極的に出演し、日本のジャズ評論の第一人者として活躍した
植草 甚一 (ウエクサ ジンイチ)  
1908(明治41)年8月8日〜1979(昭和54)年12月2日。ジャズ、映画、欧米文学評論家。映画の世界で活動してのち、50歳近くなってジャズに開眼。海外の文献を吸収した独特のスタイルのジャズ・エッセイで新風を吹き込んだ
清水 俊彦 (シミズ トシヒコ)  
1929(昭和4)年5月31日〜2007(平成19)年5月21日。『VOU』所属の詩人として出発し、1960年代からジャズ評論の世界に入る。『スイング・ジャーナル』に代表されるジャズ・ジャーナリズムの主流からは一歩離れ、詩誌、文学誌、美術誌などで常に「前衛」を意識した評論活動を展開した
相倉 久人 (アイクラ ヒサト)  
1931(昭和6)年12月8日〜2015(平成27)年7月8日。音楽評論家、ジャズ司会者。「銀巴里」、「ジャズギャラリー8」、「新宿ピット・イン」などのジャズの現場で司会をつとめながら、独自の表現論を構築。「現場から発信する」評論家として、日本のジャズ・ミュージシャンに大きな影響を与えた
平岡 正明 (ヒラオカ マサアキ)  
1941(昭和16)年1月31日〜2009(平成21)年7月9日。評論家、政治運動家。早稲田大学在学中に犯罪者同盟を結成し、異色の学生運動をすすめる。1960年代半ばからジャズ・ジャーナリズムに参入。その後も、歌謡曲、落語、新内など、芸能の他分野で評論活動を展開した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)