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お殿様の人事異動

日経プレミアシリーズ 420

出版社名 日本経済新聞出版社
出版年月 2020年2月
ISBNコード 978-4-532-26420-8
4-532-26420-0
税込価格 935円
頁数・縦 239P 18cm

商品内容

要旨

お国替えという名の大名の異動が繰り返された江戸時代。御家騒動や世継断絶から、職務怠慢、色恋沙汰や酒席の狼藉まで、その理由は多岐にわたる。大名や家臣たちはその都度、多大な苦労を強いられ、費用負担などもただならぬものがあった。将軍が大名に行使した国替えという人事権、幕府要職者にまつわる人事異動の泣き笑いを通して読み解く歴史ノンフィクション。

目次

第1章 国替えのはじまり―秀吉・家康からの異動命令
第2章 国替え・人事異動の法則―幼君・情実・栄典・懲罰
第3章 国替えの手続き―指令塔となった江戸藩邸
第4章 国替えの悲喜劇―引っ越し費用に苦しむ
第5章 人事異動の悲喜劇―嫉妬と誤算
第6章 国替えを拒否したお殿様―幕府の威信が揺らぐ

出版社・メーカーコメント

いつも辞令は突然! 時間も金もない!大名たちは幕府(将軍)の命ずる「人事」という難関を、あの手この手でクリアした。江戸時代は、お国替えという名の大名の異動が繰り返された時代。御家騒動や刃傷沙汰、世継断絶から、職務の怠慢、色恋沙汰に酒席の狼藉に至るまで、その理由は多岐にわたる。大名や家臣たちはその都度、多大な苦労を強いられ、特に転封では長距離の移動、費用など、負担もただならぬものがあった。大名は幕府(将軍)からの異動命令を拒むことは許されず、いつ命令が出るのか、国替えを噂される藩の江戸詰め藩士は、必死で情報の収集に努めていた。国替えは突然に命じられることが大半であり、当事者の大名や家臣は大混乱に陥るが、幕府からすると人事権を行使することで自己の求心力を高められる効果があった。転封だけではない。大老や老中、奉行など幕閣の要職を誰が占めるのかも大名にとっては重大問題。将軍の人事権が威力を発揮するのは花形の要職だが、その裏では嫉妬と誤算が渦巻いていた。将軍家斉の信任を得ていた老中松平定信は辞表を提出し続けることで権力基盤を強化したが、最後は辞表が命取りとなり失脚した。辣腕ぶりで江戸庶民に人気が高かった火盗改長谷川平蔵は、それゆえ上司や同僚の嫉妬を浴び町奉行に就任できないまま終わったのだ。本書は、将軍が大名に行使した国替えという人事権、そして幕府要職者にまつわる人事異動の泣き笑いを通して、江戸時代を読み解く歴史読み物。権力の象徴としての人事とそれをめぐる悲喜こもごものドラマは、江戸期の政策や各地の国づくりを浮き彫りにすると共に、現代の企業社会にも通じるものがある。嫉妬、忖度、ごますり、足の引っ張り合い――お殿様たちの様々なエピソードは、身近にいる誰かを連想させてくれるかもしれない。

著者紹介

安藤 優一郎 (アンドウ ユウイチロウ)  
歴史家。文学博士(早稲田大学)。1965年千葉県生まれ。早稲田大学教育学部卒業、同大学院文学研究科博士後期課程満期退学。「JR東日本・大人の休日倶楽部」など生涯学習講座の講師を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)