• 本

下級国民A

出版社名 CCCメディアハウス
出版年月 2020年3月
ISBNコード 978-4-484-20205-1
4-484-20205-0
税込価格 1,650円
頁数・縦 234P 19cm

商品内容

要旨

美しい国?日本が?この話、すべて真実。石巻、南相馬、福島―無数の「A」の、憎悪が渦巻く。住所不定、無職でデビュー。二〇二〇年度大藪賞受賞作家、初の随筆。

目次

石巻市/土木作業
Aに至る経緯
仙台市/土木作業員宿舎
福島へ
郡山市/住宅除染
南相馬市/水田除染
それから

おすすめコメント

63歳、ホームレスから大藪新人賞で作家デビュー。注目の新人作家による、初の書き下ろしエッセイ集。美しい国? 日本が?バブル期は年収2400万円。石巻、フクイチ、東京――現場と路上ですれ違った人間の憎悪を書く。格差や貧困の底でうずまく、妬み、嫉み、プライドは目に留まることなく、滞留を続ける。しかし、底の人だけが悪いのか? SNSに溢れる罵詈雑言はどうだ。アベノミクスの一方、高齢貧困層、ロストジェネレーションといった社会の犠牲者である個人を自身の経験を通じながら問う。

著者紹介

赤松 利市 (アカマツ リイチ)  
1956年、香川県出身。関西大学文学部卒業後、大手消費者金融会社に入社。上場準備の激務をこなした結果、燃え尽き症候群となり、30歳を前に退社。35歳でゴルフ場の芝生管理の仕事で起業。年収は二千万円を超えたが、精神病を患った娘とともに暮らす生活の中で会社が回らなくなり、仕事も家庭も破綻。2011年の東日本大震災後、宮城県で土木作業員、福島県で除染作業員を経験する。所持金五千円で上京した後は、風俗店の呼び込みなどで食いつなぎながら「住所不定」の生活を送り、漫画喫茶で書き上げた『藻屑蟹』(徳間書店)で第一回大藪春彦新人賞を受賞する。2020年、『犬』で第22回大藪春彦賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)