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ストライキ2.0 ブラック企業と闘う武器

集英社新書 1015

出版社名 集英社
出版年月 2020年3月
ISBNコード 978-4-08-721115-3
4-08-721115-0
税込価格 946円
頁数・縦 254P 18cm

商品内容

要旨

一九七〇年代をピークに減少した日本のストライキだが、近年、再び盛り上がりを見せている。しかも、かつての企業労組主導のものとは異なり、最近のストには世間も好意的だ。実は、産業構造の転換により、日本でもストを起こしやすい土壌が生まれていたのである。一方、海外では、現在まで一貫してストが頻発している。しかも近年は、教師が貧困家庭への公的支出増額を訴えるなど、自身の待遇改善だけでなく「社会問題の解決」を訴える「新しいスト」が行われ始めているのだ。アップデートされ世界中で実践されている新しいストを解説し、日本社会を変える道筋を示す。

目次

第1章 ストライキの「原理」―東京駅自販機争議の事例から(ストライキの「原理」
ストライキの種類 ほか)
第2章 新しいストライキ(これまでの「主役」は交通系のストライキ
日本のストライキの特徴 ほか)
第3章 今、世界のストライキは(世界のストライキの三つの傾向
職業別・産業別労働組合を目指す台湾 ほか)
第4章 資本主義経済の変化と未来のストライキ(20世紀型の労働運動
何が変化したのか? ほか)

おすすめコメント

◆日本人の知らないところで、ストライキが進化していた!◆ 佐野サービスエリアのスト、保育士の一斉退職、東京駅の自販機補充スト……。 1970年代をピークに減少した日本のストだが、2010年代後半から再び盛り上がりを見せている。 しかも、かつての「国鉄スト」などと違い、これらにはネット世論も好意的だ。 実は産業構造の転換により、日本でもストが起きやすい土壌が生まれていたのである。 現代日本でストが普通に行われるようになれば、ブラック企業への有効な圧力となることは間違いない。 一方、海外では現在まで一貫してストが起きている。 特にアメリカでは、「2018年はストの年」といってよいほど頻発した。 しかも【教師が貧困家庭への公的支出増額を訴える】、【AI・アルゴリズムの透明化を求める】、【性暴力を防ぐ職場環境を要求する】など「社会問題の解決」を訴える「新しいストライキ」が海外では行われ始めている。 このように、ストはアップデートし、もはや賃上げ要求だけを求めるものではなくなっている。 こうした新しい潮流を紹介し、日本社会を変える道筋を示す。

著者紹介

今野 晴貴 (コンノ ハルキ)  
1983年生まれ。NPO法人「POSSE」代表理事。ブラック企業対策プロジェクト共同代表。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)。『ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪』(文春新書、第一三回大佛次郎論壇賞受賞)、『ブラック企業ビジネス』(朝日新書、第二六回日本労働社会学会奨励賞受賞)など著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)