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カケラ

出版社名 集英社
出版年月 2020年5月
ISBNコード 978-4-08-771716-7
4-08-771716-X
税込価格 1,650円
頁数・縦 284P 20cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • カケラ

    湊かなえならではの心理ミステリ長編小説。美容整形がテーマとなった、ひとりの少女の死の真相を追っていくお話。モノローグの芝居を観ているようだ。正義や悪、善意や憎悪といった価値観のあり方を問うてくる。暗闇と光を行きつ戻りつ、手探りをしながら読み進んでいく湊ワールド感が健在である。湊作品らしい読後感がやみつきになってしまう。

    (2020年6月25日)

商品内容

要旨

美容クリニックに勤める医師の久乃は、ある日、故郷の同級生・八重子の娘が亡くなったことを知る。母の作るドーナツが大好物で、性格の明るい人気者だったという少女に何が起きたのか―。“美容整形”をテーマに、容姿をめぐる固定観念をあぶりだす心理ミステリ長編!

おすすめコメント

美容クリニックに勤める医師の橘久乃は、久しぶりに訪ねてきた幼なじみから「やせたい」という相談を受ける。カウンセリングをしていると、小学校時代の同級生・横網八重子の思い出話になった。幼なじみいわく、八重子には娘がいて、その娘は、高校二年から徐々に学校に行かなくなり、卒業後、ドーナツがばらまかれた部屋で亡くなっているのが見つかったという。母が揚げるドーナツが大好物で、それが激太りの原因とも言われていた。もともと明るく運動神経もよかったというその少女は、なぜ死を選んだのか――? 「美容整形」をテーマに、外見にまつわる固定観念や、人の幸せのありかを見つめる、心理ミステリ長編。

著者紹介

湊 かなえ (ミナト カナエ)  
1973年広島県生まれ。2007年「聖職者」で小説推理新人賞を受賞、受賞作を収録した『告白』でデビュー。同作で09年、本屋大賞を受賞。12年「望郷、海の星」で日本推理作家協会賞短編部門、16年『ユートピア』で山本周五郎賞を受賞。18年『贖罪』がエドガー賞候補となる。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)