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ガーデン

文春文庫 ち8−3

出版社名 文藝春秋
出版年月 2020年8月
ISBNコード 978-4-16-791540-7
4-16-791540-5
税込価格 726円
頁数・縦 255P 16cm

商品内容

要旨

あの頃、僕の世界は庭だけだった―緑豊かな「発展途上国」で過ごした少年時代から植物を偏愛し、他人と深くかかわらない編集者の羽野。ある時、取材先で知り合ったニューヨーク育ちの理沙子に、帰国子女であることを隠す理由を問われる。彼女との出会いや周囲の女性の変化で羽野の人生観は揺らぎ始める。

おすすめコメント

放っておいて欲しい。それが僕が他人に求める唯一のこと――ファッション誌編集者の羽野は、花と緑を偏愛する独身男性。帰国子女だが、そのことをことさらに言われるのを嫌い、隠している。女性にはもてはやされるが、深い関係を築くことはない。 羽野と、彼をとりまく女性たちとの関係性を描きながら、著者がテーマとしてきた「異質」であることに正面から取り組んだ意欲作。 匂い立つ植物の描写、そして、それぞれに異なる顔を見せる女性たち。美しく強き生物に囲まれた主人公は、どのような人生を選び取るのか――。

著者紹介

千早 茜 (チハヤ アカネ)  
1979年、北海道江別市生まれ。立命館大学文学部卒業。2008年、「魚」で第21回小説すばる新人賞受賞。受賞後「魚神」と改題。09年、『魚神』で第37回泉鏡花文学賞受賞。13年、『あとかた』で第20回島清恋愛文学賞受賞、第150回直木賞候補。14年、『男ともだち』で第151回直木賞候補、15年、同作で第36回吉川英治文学新人賞候補(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)