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人はなぜ憎しみあうのか 「群れ」の生物学 上

出版社名 早川書房
出版年月 2020年9月
ISBNコード 978-4-15-209963-1
4-15-209963-1
税込価格 2,530円
頁数・縦 316P 20cm
シリーズ名 人はなぜ憎しみあうのか

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要旨

国家間をはじめ、さまざまな社会集団が対立し互いにいがみあうことは、現在に至るまで、歴史上頻繁に見られたことだ。長年にわたり民族同士が憎しみあい、解決が見出せないケースもある。そうした対立が激化すれば、紛争や戦争に発展し、多くの人命が失われることになる。なぜ憎しみが生まれるのだろうか。本書(上下巻)は、他集団や集団外の人々を敵視し、自分たちと区別する人間社会の成り立ちを、アリや類人猿などの生物界の習性との比較や、生物学、人類学、心理学などの知見をもとに解き明かす。上巻では、国旗や国家などのシンボル、言語や特定のしぐさ・習慣といった、ある集団を他の集団と区別するための「しるし」が人間社会には存在し、そうした区別が固定概念(ステレオタイプ)と結びつくことが排除や対立につながると論じている。著者は、スミソニアン自然史博物館研究員、ハーバード大学人類進化生物学部客員研究員。昆虫の生態を研究するフィールド生物学者であり、熱帯雨林の樹冠の専門家。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2020年10月16日]

商品内容

要旨

人間社会は動物の群れや昆虫社会とどこが似ていて、どこが異なるのか?先史時代における狩猟採集民の生活から現代のフェイスブックでのコミュニケーションまで、人と人が交わることで生まれるコミュニティの成立背景について、フィールド生物学者がチンパンジーの群れやアリの巣の生態と比較しながら探索する。

目次

第1部 帰属と認識(社会がそうでない姿(および、そうである姿)
脊椎動物は社会に属することから何を得るのか
離合集散する社会
個々を見分ける)
第2部 匿名社会(アリと人間、リンゴとオレンジ
究極的な国家主義者
匿名の人間たち)
第3部 近年までの狩猟採集民(バンド社会
遊動生活
定住)
第4部 人間の匿名社会がもつ深遠な歴史(パントフートと合い言葉)
第5部 社会のなかで機能する(あるいはしない)(他者を感じ取る
ステレオタイプと物語
おおいなる連鎖)

出版社・メーカーコメント

人間は社会に属することで一つの集団としての属性を強める一方で、集団外の人を違うものとみなして敵視することがある。他の生物と比較して、なぜ人間は小さな違いにこだわり、仲間と敵を区別するのか。人間社会の成り立ちを生物学的な見地から解き明かす。

著者紹介

モフェット,マーク・W. (モフェット,マークW.)   Moffett,Mark W.
スミソニアン自然史博物館研究員。ハーバード大学人類進化生物学部客員研究員。昆虫の生態を研究するフィールド生物学者であり、熱帯雨林の樹冠の専門家。また、「ナショナルジオグラフィック」誌に写真を寄稿するカメラマンとしても活動している
小野木 明恵 (オノキ アキエ)  
翻訳家。大阪外国語大学英語学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)