• 本

神話と歴史叙述

改訂版

講談社学術文庫 2625

出版社名 講談社
出版年月 2020年9月
ISBNコード 978-4-06-520956-1
4-06-520956-0
税込価格 1,441円
頁数・縦 372P 15cm

商品内容

要旨

書き残された「歴史」は、現実に営まれた事実としての「歴史」と同じではない。神から人へと直線的な時間で編まれた日本書紀と、神がみと人間の時間が併存する古事記。天皇の系譜における父系と母系。クーデターの正統性と敗者への視点…。過ぎ去った時間への意志が歴史を編集する。神話と歴史を表現行為ととらえ、古代の世界観を検討する。

目次

第1部 歴史叙述の方法(『日本書』から日本書紀へ―史書の構想と挫折
日本書紀の歴史叙述
古事記の歴史叙述
母系残照―古事記・日本書紀の婚姻系譜
天皇の役割―夢見と呪性)
第2部 歴史としての起源神話(起源としての笑い
イケニヘ譚の発生―農耕の起源
青人草―人間の誕生と死の起源
交わる人と神―境界としての“坂”
起源としての生産・労働・交易)

出版社・メーカーコメント

「日本書紀」と「古事記」、なぜ史書はふたつあるのか?神話と歴史の表現を文学の目線で読み、「日本のはじまり」を再考する渾身作

著者紹介

三浦 佑之 (ミウラ スケユキ)  
1946年、三重県生まれ。千葉大学名誉教授。専攻は古代文学、伝承文学。古事記研究の第一人者にして、通説にとらわれない斬新な論を展開しつづけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)