• 本

下山の哲学 登るために下る

出版社名 太郎次郎社エディタス
出版年月 2020年11月
ISBNコード 978-4-8118-0843-7
4-8118-0843-6
税込価格 1,980円
頁数・縦 254P 19cm

書籍ダイジェスト配信サービス SERENDIP 厳選書籍

要旨

登山と言えば、ゴールは登頂であるかのように思われがちだ。しかし実際は、登頂は過程に過ぎず、ゴールは無事に下山を果たすことである。これは標高8,000mを超えるヒマラヤ登山でも同じだ。ゴールにたどり着くためには、極限状態の中でも、高い状況把握力やリスク管理能力、判断力を発揮することが求められる。本書は、1995年から2012年にかけ、地球上に14ある標高8,000m以上のすべての山に登頂し、日本初の14サミッター(すべての8,000m峰に登頂した人物)となった著者が、主に「下山」に焦点を当ててまとめた登山の記録。成功した登山ばかりでなく、事故や敗退の記録も含まれる。8,000m級の登山において、たとえ頂上が目の前に見えていても、危険を察知すれば引き返す判断力や、下山途中であっても道に迷ったときには正しいと確信できるところまで登り返すといったセオリーは、ビジネスや生き方のヒントにもなりそうだ。著者は1971年生まれのプロ登山家。PR会社のハニーコミュニケーションズに所属し、立正大学客員教授も務める。2013年に植村直己冒険賞、文部科学大臣顕彰スポーツ功労者顕彰を受賞。現在は、未踏峰への挑戦を続けながら、野外教室や防災啓発にも取り組んでいる。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2020年12月18日]

商品内容

要旨

8000m峰登頂後の世界。「頂上は通過点にすぎない。そこから下ってきて完結するのが登山なのだ」8000m峰14座すべての頂に立った登山家は、どのように山を下ってきたのか。

目次

1 大規模登山隊「役割」から少数精鋭チーム「愉しみ」へ 1995→2001(マカルー(1座目)8000m峰初下山
エベレスト(2座目)デスゾーンからの逃避
K2(3座目)ベースキャンプへの「登頂」
ナンガパルバット(4座目)切りひらいていく下山)
2 クライマックスとしての下山 2003→2005(カンチェンジュンガ(敗退)ホワイトアウトのなかを
アンナプルナ(5座目)二度と行きたくない山
ガッシャーブルム1峰(6座目)身近にある死
シシャパンマ(7座目)ぐるり1周旅の締めくくり)
3 生還するために 2005→2007(エベレスト(敗退)死後の帰還
カンチェンジュンガ(8座目)見失った帰路
マナスル(9座目)灼熱のラッセル地獄
ガッシャーブルム2峰(敗退)雪崩に飲みこまれて)
4 ヒマラヤへの復活 2008→2009(ガッャーブルム2峰(10座目)つぎの山への登り
ブロードピーク(11座目)激痛と落石の恐怖
ローツェ(12座目)もっともつらい下り)
5 14サミット完全下山 2010→2012(チョ・オユー(敗退)新たなパートナーと
チョ・オユー(13座目)幻覚のなかの軌道修正
ダラウギリ(14座目)極限の夜を越えて
つぎの山へ―14サミッターの現在地)

著者紹介

竹内 洋岳 (タケウチ ヒロタカ)  
プロ登山家、14サミッター。1971年、東京都生まれ。立正大学客員教授。ハニーコミュニケーションズ所属。アルパインスタイルもとり入れた速攻登山で8000m峰に挑みつづけ、2012年に14座目となるダウラギリ登頂に成功。日本人初の8000m峰14座完全登頂を果たす。2013年、植村直己冒険賞、文部科学大臣顕彰スポーツ功労者顕彰を受賞。現在は、未踏峰への挑戦を続けながら、野外教室や防災啓発などにも取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)