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先祖祭祀と墓制の近代 創られた国民的習俗

出版社名 春風社
出版年月 2020年10月
ISBNコード 978-4-86110-692-7
4-86110-692-3
税込価格 5,500円
頁数・縦 354,5P 22cm

商品内容

要旨

整然と区画された墓地に家族の墓を所有し、遺骨を納め、折にふれて墓参りに行く―この日本の「伝統的」な習俗は、いつ生まれ、どのようにつくりかえられ、普及してきたのか?先祖祭祀が国家的アイデンティティと結びつくのと並行して、近世的な墓と墓地が文明化・西洋化を辿った明治〜大正。そうした新しい先祖祭祀と墓制がマスメディアを通じて人々に受容され、ナショナリズムとも接合していった昭和戦前期。宗教社会学の立場から、その変遷の諸相に迫る。

目次

序論
1部 先祖祭祀と近代(文明国のAncestor Worship―穂積陳重『祖先祭祀ト日本法律』再考
国民道徳論と先祖祭祀―国民的習俗の実践教育)
2部 墓制と近代(近代墓制の成立―明治前半期における墓地法制の展開
近代墓制の受容―札幌にみる墓制の近代
墓地の西洋化―大正期東京における造園家の墓地観
補論 墓地の聖地化―聖将・東郷平八郎の埋葬を事例として
カロート式家墓の成立―関東大震災後における東京の墓制)
3部 昭和戦前期の先祖祭祀と墓制(明治の墓癖家と昭和の掃苔家―名墓へ向けるまなざしの変容
昭和戦前期の墓相家と「正しい墓」―無縁墓供養から日本精神へ)
結論

著者紹介

問芝 志保 (トイシバ シホ)  
博士(文学)。専門は宗教社会学、日本近代宗教史。現在、日本学術振興会特別研究員(PD)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)