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日本が壊れる前に 「貧困」の現場から見えるネオリベの構造

出版社名 亜紀書房
出版年月 2020年12月
ISBNコード 978-4-7505-1663-9
4-7505-1663-5
税込価格 1,540円
頁数・縦 205P 19cm

商品内容

要旨

学費のため風俗に走る女子大生、貧困地域で蔓延する主婦の売春、低賃金で部品のように働かされる介護現場。「貧困」は社会のいちばん弱い部分を直撃する。バブル崩壊から日本社会は転げ落ちはじめた。終身雇用、労働組合のあり方、すべてが時代遅れとされ、ネオリベ(新自由主義)と自己責任論が社会を席巻した。そこで犠牲になったのは、主に女性たちと若者。そして、いま中年男性が狙われている。国が決めたマクロな政策はときに末端の人々を壮絶な現実に陥れる。あらゆる場所の民営化、効率化、非正規雇用化は、必然なのか?社会も個人もネオリベ化は避けられないのだろうか?衰退途上国・日本の現状を徹底討論したノンフィクションライターと政治学者による平成30年史。そして未来は?

目次

プロローグ 新自由主義とは
1 コロナ禍が浮き彫りにした見たくなかった現実(閑散とした歌舞伎町
コロナ禍で見えてきたもの ほか)
2 コロナがなければ、中年男性が死ぬはずだった(負担を押し付けられた平成の女性たち
政治がつくりだす貧困 ほか)
3 どうして団塊の世代だけが恵まれるのか(AV業界もネオリベの嵐
団塊の世代モデルの福祉政策 ほか)
4 分断をこえて、ポストコロナを生きる(平成に流れた壮絶な血
ヤクザと風俗を抹殺したいのか? ほか)

著者紹介

中村 淳彦 (ナカムラ アツヒコ)  
1972年生まれ。ノンフィクションライター。AV女優や風俗、介護などの現場をフィールドワークとして取材・執筆を続ける。貧困化する日本の現実を可視化するために、さまざまな過酷な現場の話にひたすら耳を傾け続けている。『東京貧困女子。』(東洋経済新報社)は本屋大賞ノンフィクション本大賞にノミネートされた。著書多数がある。また『名前のない女たち』シリーズは劇場映画化もされている
藤井 達夫 (フジイ タツオ)  
1973年生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科政治学専攻博士後期課程退学(単位取得)。現在、早稲田大学大学院、立教大学ほかで非常勤講師として教鞭をとる。専門は、西洋政治思想および現代政治理論。近年は、行き詰まりつつある代表制民主主義の先を見据えた民主主義の新たな構想について研究を進めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)