約束の地 下
大統領回顧録 1
出版社名 | 集英社 |
---|---|
出版年月 | 2021年2月 |
ISBNコード |
978-4-08-786134-1
(4-08-786134-1) |
税込価格 | 2,200円 |
頁数・縦 | 538P 図版16P 20cm |
シリーズ名 | 約束の地 |
書籍ダイジェスト配信サービス SERENDIP 厳選書籍 要旨 バラク・オバマ氏が米国大統領に就任した2009年は、世界金融危機の直後であり、イラク・アフガニスタン情勢は混迷を極め、前年にロシアがジョージアに侵攻するなど、米国が大国として軍事・外交面で難しい舵取りを迫られる時期だった。オバマ大統領は、手探りで対処を進めながらも理想を失っていなかった。オバマ元米国大統領が、生い立ちから1期途中の2011年頃までの出来事と自らの行動、思考を詳細に綴った回顧録の第1弾である本書(上・下巻)。下巻では、大統領就任直後のロンドンG20サミットにおける「外交デビュー」から、2011年のオサマ・ビン・ラディン暗殺までが描かれている。オバマ氏は、前政権(ブッシュ政権)のつけを背負わされ、それらに現実的な戦略・戦術で対応する一方で、チェコのプラハで核兵器削減・廃絶を訴える演説を行う。そして、同演説と「核なき世界」に向けた国際社会への働きかけが評価され、2009年のノーベル平和賞を受賞。しかし、アフガニスタンへの追加派兵を行うなど、目の前の現実は「平和」とギャップがあった。著者のオバマ氏は、大統領2期目をめざした2012年の大統領選挙で共和党候補のミット・ロムニー氏に勝利。2期8年の任期をまっとうし2017年1月に退任後、本書の執筆を始める。 |
商品内容
要旨 |
民主主義の力を信じる気持ちを奮い立たせてくれた元大統領が、歴史が生まれる瞬間を個人的な視点から魅力的な筆致で綴る。 |
---|---|
目次 |
第4部 グッド・ファイト |
出版社・メーカーコメント
北米で発売初日89万部! 空前の売れ行きを達成したベストセラー信念に燃え、あらゆる難局に全力で立ち向かった日々が再現される政界の駆け引き、根回し、裏切り。厳しい現実と直面しながら何とか自分の思いを法案として実現させようとするが……アメリカ中からの期待を背負い、世界から注目されてスタートしたオバマ政権だが、政治の世界は厳しかった。「オバマのだす法案は全てつぶし、任期を前半の4年で終わらせる」ことに使命感を持ったミッチー・マコーネル共和党幹部はあらゆる法案にNOをつきつけてきた。何とか票を取り込み画期的な法案が通過させても、その意義が国民に伝わらず、メディアは自分に否定的な記事を流し続け、就任直後の圧倒的な人気は、急速に衰えていく。外交デビュー後は「世界のリーダー」として各国の首脳との会談が始まる。老獪で利己的なトップたちに翻弄される一方、ドイツのアンゲラ・メルケルには深い共感を覚え、ロシアのドミトリー・メドヴェージェフとは、国同士の複雑な利害関係を超えて本音のやり取りが実現する。メキシコ湾原油流出事故、数々の障害を乗り越え通過させた医療保険法案(オバマケア)、アフガニスタン増派など、難局が続く。そんな中、ノーベル平和賞を受賞。スウェーデンでの授賞式と晩餐会の後、宿泊したホテルの外にはろうそくをもった人々が集まっていた。平和賞受賞者に称賛の意を示す恒例の光景だった。「私は、揺れ動くろうそくの灯りのなかに、ほかのものを見ていた。……世界じゅうの人々の魂だった。カンダハルの駐屯地に詰める米兵、娘に字の読み方を教えるイランの母親、来るべきデモに向けて勇気を奮い起こすロシアの民主化運動家――今より暮らしがよくなるという希望を諦めない人たち。どれだけ危険や困難があっても、自分には果たすべき役割があると信じて疑わないすべての人たちの魂だ」市井の人々の誠実さ、純粋な思いに、かつての自分の姿を重ね、複雑にからみ合う政治の中で信念を失わないように、自分を奮い立たせる日々。やがて、大統領就任時から決意が揺るがなかったオサマ・ビン・ラデイン暗殺計画が具体的になる……。(原題「A Promised Land」)