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サラ金の歴史 消費者金融と日本社会

中公新書 2634

出版社名 中央公論新社
出版年月 2021年2月
ISBNコード 978-4-12-102634-7
4-12-102634-9
税込価格 1,078円
頁数・縦 344P 18cm

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要旨

個人への少額の融資を行う「サラ金」とも呼び慣わされる消費者金融。1960年代半ばから台頭した同業界は、多重債務者や苛烈な取り立てなどが社会問題化し規制を受ける一方で、生活困窮者のセイフティネットとしても機能してきた。サラ金は、日本社会の変化の中でどのような成長の軌跡を辿ったのか。本書では、戦前の素人高利貸から質屋、団地金融などを経て進化した消費者金融(サラ金)の、その起源に遡れば1世紀にも及ぶ歴史を振り返る。近現代の日本社会や日本経済が経験したダイナミックな変化や、人々の生活や労働との関わりなどを、多数の史料や資料をもとに検証している。営利を目的とするサラ金が、公的扶助に代わり貧困層へのセイフティネットとなるという「奇妙な事態」は、規模拡大や効率化を図るサラ金各社の経営努力によって生じたのだという。著者は東京大学大学院経済学研究科准教授で、日本経済史、日本農業史を専門とする。著書に『大恐慌期における日本農村社会の再編成』(ナカニシヤ出版)がある。なお、ダイジェストでは原文にある出典の表記を省略している場合がある。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2021年3月30日]

商品内容

文学賞情報

2021年 第43回 サントリー学芸賞・社会・風俗部門受賞
2022年 新書大賞受賞

要旨

個人への少額の融資を行ってきたサラ金や消費者金融は、多くのテレビCMや屋外看板で広く知られる。戦前の素人高利貸から質屋、団地金融などを経て変化した業界は、経済成長や金融技術の革新で躍進した。だが、バブル崩壊後、多重債務者や苛烈な取り立てによる社会問題化に追い詰められていく。本書は、この一世紀に及ぶ軌跡を追う。家計やジェンダーなど多様な視点から、知られざる日本経済史を描く意欲作。

目次

序章 家計とジェンダーから見た金融史
第1章 「素人高利貸」の時代―戦前期
第2章 質屋・月賦から団地金融へ―一九五〇〜六〇年代
第3章 サラリーマン金融と「前向き」の資金需要―高度経済成長期
第4章 低成長期と「後ろ向き」の資金需要―一九七〇〜八〇年代
第5章 サラ金で借りる人・働く人―サラ金パニックから冬の時代へ
第6章 長期不況下での成長と挫折―バブル期〜二〇一〇年代
終章 「日本」が生んだサラ金

出版社・メーカーコメント

利用したことはなくても、誰もが見聞きはしたサラ金や消費者金融。しかし、私たちが知る業態は、日本経済のうねりの中で大きく変化して現在の姿となったものだ。素人高利貸から団地金融、そしてサラ金、消費者金融へ……。好景気や金融技術の発展で躍進するも、バブル崩壊や社会問題化に翻弄されていった業態について、家計やジェンダーなど多様な視点から読み解き、日本経済の知られざる一面を照らす。

著者紹介

小島 庸平 (コジマ ヨウヘイ)  
1982年東京都生まれ。東京大学大学院経済学研究科准教授。2011年、東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程修了。博士(農学)。東京農業大学国際食料情報学部助教などを経て現職。著書に『大恐慌期における日本農村社会の再編成』(ナカニシヤ出版、2020年、日経・経済図書文化賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)