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翻訳と文学

出版社名 みすず書房
出版年月 2021年3月
ISBNコード 978-4-622-08987-2
4-622-08987-4
税込価格 4,950円
頁数・縦 258P 20cm

商品内容

要旨

古典現代語訳、ジャポニスムの和歌歌曲Waka‐Liederから、村上春樹、世界文学、アイヌ文学者の自己構築、3・11に詩の集合性へと帰る東北おんば訳啄木まで。「文学と翻訳」は決してありきたりのテーマ設定でないどころか、文学において翻訳の探究の厚い蓄積がある日本で、これほどにも可能性に満ちている。刺戟的な全8篇。

目次

編纂・翻訳・創作―文芸論の序説のためのメモ(池澤夏樹)
ジャポニスム/モダニズムの交差点としての“和歌歌曲”―和歌翻訳そしてストラヴィンスキー、山田耕筰らの音楽創作(坪井秀人)
五つの「ぼく」たち―村上春樹文学を世界文学に変える『図書館奇譚』(林圭介)
「世界文学全集」の西洋と非西洋(佐藤美希)
『新青年』の文学的展開―森下雨村と「探偵小説」の翻訳(内山明子)
Welcome to the Monkey House―日本におけるカート・ヴォネガット文学の受容(邵丹)
証しの空文―鳩沢佐美夫と翻訳(佐藤=ロスベアグ・ナナ)
詩、集合性、翻訳についてのノート(管啓次郎)

著者紹介

佐藤=ロスベアグ ナナ (サトウロスベアグ ナナ)  
Nana Sato‐Rossberg。2007年、立命館大学大学院先端総合学術研究科博士課程修了(学術博士)。北京清華大学外国語学部講師、立命館大学衣笠総合研究機構ポストドクトラル研究員。イースト・アングリア大学University of East Anglia言語コミュニケーション学科講師を経て、2014年9月よりロンドン大学東洋アフリカ研究学院SOAS,University of London言語文化学部准教授。現在、言語文化学部学部長、翻訳研究所所長Chair of the SOAS Centre for Translation Studiesを務める。2008−10年ロンドン大学ユニヴァーシティ・カレッジUniversity College London(UCL)異文化間研究所客員研究員・講師、2010年Translation Research Summer School教員スタッフ。2015年よりInternational Association for Translation and Intercultural Studies(IATIS)理事会メンバー、2018年より同学会のTraining Committeeの長を務めている。現在は、Research and Innovation UK the Arts and Humanities Research Councilから研究助成を得て、ロンドンのBAMEコミュニティにおけるCovid−19と文化翻訳の問題を13名の研究者とともに調査している。他に、口頭伝承の翻訳、フィルム翻訳、文化の翻訳または翻訳と権力の関係などを研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)