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日本回帰と文化人 昭和戦前期の理想と悲劇

筑摩選書 0210

出版社名 筑摩書房
出版年月 2021年4月
ISBNコード 978-4-480-01729-1
4-480-01729-1
税込価格 1,870円
頁数・縦 317P 19cm

商品内容

要旨

西洋文化を旺盛に摂取しつつ繁栄を遂げてきた近代日本は、昭和期に入ると急速に「日本回帰」へと旋回する。そのうねりのなかで文学者や思想家たちもまた、ときにそうした運動の主導者となっていった。和辻による日本古典美の称揚、保田らの「日本浪曼派」、北原白秋や斎藤茂吉の戦争詩歌、そして三木の東亜協同体論や京都学派の「世界史の哲学」―。戦後タブー視されがちであったこれらの作品を、当時の時代状況や彼らの内的論理に注目しつつ読み解き、「日本的なもの」の核心に迫る意欲作。

目次

第1章 西洋憧憬と日本への思慕
第2章 文学者たちの「日本回帰」
第3章 戦意高揚する詩人たち
第4章 日本文化観の模索
第5章 日本精神と変質する科学主義
第6章 大東亜戦争は王道楽土の夢を見るか
終章 それぞれの戦後

著者紹介

長山 靖生 (ナガヤマ ヤスオ)  
1962年、茨城県生まれ。鶴見大学歯学部卒業。歯学博士。開業医のかたわら、世相や風俗、サブカルチャーから歴史、思想に至るまで、幅広い著述活動を展開する。著書に、『日本SF精神史』(河出書房新社、日本SF大賞・星雲賞・日本推理作家協会賞)、『偽史冒険世界―カルト本の百年』(ちくま文庫、大衆文学研究賞)、『モダニズム・ミステリの時代―探偵小説が新感覚だった頃』(河出書房新社、本格ミステリ大賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)