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ネット企業はなぜ免責されるのか 言論の自由と通信品位法230条

出版社名 みすず書房
出版年月 2021年6月
ISBNコード 978-4-622-09006-9
4-622-09006-6
税込価格 5,720円
頁数・縦 399,29P 20cm

商品内容

要旨

1996年に米国で成立した通信品位法230条は、起草段階では、匿名掲示板の主に性的な品位を欠いた投稿に対して、プロバイダー企業、プラットフォーム企業による自主規制を促すための法律だった。しかし、1997年にケネス・ゼラン対アメリカ・オンライン訴訟の判決が出ると、風向きが変わる。ユーザーの「言論の自由」を侵害しないために、企業側はむしろ投稿の監視を怠っているほうが責任を問われない、という判例ができてしまったのだ。匿名の誹謗中傷、性的人身取引の窓口、テロリストの募集…。通信品位法230条は成立から20年以上にわたり、多くの被害者が生まれる場を提供している企業を守り、育ててきた。ネット社会の礎となった法の起草から転換点となった裁判、法解釈の変遷までを克明に描く歴史物語。

目次

第1部 二三〇条の誕生(エレアザル・スミスの書店
プロディジーの例外
クリスとロンのランチ)
第2部 二三〇条の興隆(ご注文はケンまで
ヒムラーの孫娘とベイジョー星の少女
フラワーチャイルドと一兆ドル産業
アメリカ例外主義)
第3部 二三〇条のほころび(無法地帯?
二三〇条を突き崩せ)
第4部 二三〇条の未来(サラ対ダーティー・アーミー
殺せ、殺せ、殺せ
モデレーションの動向
例外中の例外)

著者紹介

コセフ,ジェフ (コセフ,ジェフ)   Kosseff,Jeff
1978‐。米国海軍士官学校サイバーセキュリティ法部門准教授。弁護士・元ジャーナリストであり、テクノロジー法や合衆国憲法修正第一条に精通する
小田嶋 由美子 (オダジマ ユミコ)  
翻訳家。明治大学大学院法学研究科修了
長島 光一 (ナガシマ コウイチ)  
帝京大学法学部講師。専門は民事手続法、環境法、医事法、情報法など。明治大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。明治大学法学部助手を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)