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他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ

出版社名 文藝春秋
出版年月 2021年6月
ISBNコード 978-4-16-391392-6
4-16-391392-0
税込価格 1,595円
頁数・縦 302P 20cm

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要旨

社会における分断や孤立を解消するのに「共感」が重要とよく指摘される。英語の「empathy(エンパシー)」と「sympathy(シンパシー)」はともに日本語では共感と訳されるが、実はエンパシーには、(心情的に同意できなくとも)理性的に相手の心を読み取る知的作業という意味もあるようなのだ。ベストセラー『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(新潮文庫)と同著者による本書は、同書でも触れられ話題となった「エンパシー」について掘り下げている。よく混同されがちな「シンパシー」との違い、コロナ禍におけるエンパシー、“エンパシー搾取”をされないためのアナキズム(権力による支配にしばられず自由に生きることを重視する考え方)との関係などを、先行研究を引きながら考察。エンパシーは、「わたし自身を生きる」という軸が入ることで、人々の幸せに資するものになるのだという。著者はライター、コラムニスト。1965年福岡県福岡市に生まれ、96年から英国ブライトンに住む。2017年『子どもたちの階級闘争』(みすず書房)で新潮ドキュメント賞、19年『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』でYahoo!ニュース|本屋大賞2019年ノンフィクション本大賞、毎日出版文化賞特別賞などを受賞。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2021年9月3日]

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ

    「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」で本屋大賞ノンフィクション本大賞など、数々の受賞歴のある英国在住のコラムニスト、ブレディみかこの話題作。ここでも独自の視点で多様性と言われる現代社会の抱える、やや難解に思えるテーマを読み解いていく。これまでの先入観や既成概念というのが取っ払われる思いがするので、急がずにゆっくりと読み進んでほしい。

    (2021年9月26日)

商品内容

要旨

“負債道徳”、ジェンダーロール、自助の精神…エンパシー(意見の異なる相手を理解する知的能力)×アナキズムが融合した新しい思想的地平がここに。

目次

第1章 外して、広げる
第2章 溶かして、変える
第3章 経済にエンパシーを
第4章 彼女にはエンパシーがなかった
第5章 囚われず、手離さない
第6章 それは深いのか、浅いのか
第7章 煩わせ、繋がる
第8章 速いシンパシー、遅いエンパシー
第9章 人間を人間化せよ
第10章 エンパシーを「闇落ち」させないために
第11章 足元に緑色のブランケットを敷く

出版社・メーカーコメント

「わたしがわたし自身を生きる」ために――エンパシー(=意見の異なる相手を理解する知的能力)×アナキズムが融合した新しい思想的地平がここに。  ・「敵vs友」の構図から自由に外れた“エンパシーの達人”金子文子  ・「エンパシー・エコノミー」とコロナ禍が炙り出した「ケア階級」  ・「鉄の女」サッチャーの“しばきボリティクス”を支えたものとは?  ・「わたし」の帰属性を解放するアナーキーな「言葉の力」  ・「赤ん坊からエンパシーを教わる」ユニークな教育プログラム…etc.  “負債道徳”、ジェンダーロール、自助の精神……現代社会の様々な思い込みを解き放つ!〈多様性の時代〉のカオスを生き抜くための本。

著者紹介

ブレイディ みかこ (ブレイディ ミカコ)  
1965年福岡県福岡市生まれ。96年から英国ブライトン在住。ライター、コラムニスト。2017年、『子どもたちの階級闘争 ブロークン・ブリテンの無料託児所から』で新潮ドキュメント賞、19年『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』でYahoo!ニュース|本屋大賞2019年ノンフィクション本大賞、毎日出版文化賞特別賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)