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光琳、富士を描く! 幻の名作『富士三壺図屏風』のすべて

出版社名 小学館
出版年月 2021年7月
ISBNコード 978-4-09-682357-6
4-09-682357-0
税込価格 2,420円
頁数・縦 111P 26cm

商品内容

要旨

2020年秋、研究者の間でのみ知られていた、尾形光琳の幻の名作が日本で初公開された。そこに描かれていたのは、なんと堂々たる富士山!日本美術史上でも、きわめて人気の高い絵師=光琳が、日本の象徴=富士を描いていたなんて!いまなぜ、この大作が世に出てきたのか?なぜ、光琳は富士を描いたのか?日本美術史を塗り替えかねない大作の初公開。そこに秘められた謎と、尾形光琳の思想性を、江戸絵画研究の第一人者、小林忠が大胆に推理する!

目次

はじめに 光琳が描いた「富士」との衝撃的出会い
序章 俵屋宗達から尾形光琳へ『富士三壺図〓風』を生み出した琳派の系譜
1章 『富士三壺図〓風』の魅力を読み解く!
2章 『富士三壺図〓風』の真贋を徹底検証する
3章 『富士三壺図〓風』に込められた思想性に迫る―光琳はなぜ、富士を描いたのか
あとがき 新たな作品との出会い“蛮勇”と「読画」

出版社・メーカーコメント

尾形光琳、新発見作品の謎を解き明かす!   2020年秋、それまで一部の研究者の間でしかその存在を知られていなかった尾形光琳の幻の名作が、日本で初公開された。そこに描かれていたのは、堂々たる富士山! 日本美術史上でも極めて人気の高い絵師=光琳が、日本の象徴=富士を描いていたなんて! はたしてこれは本当に尾形光琳の真筆なのか? 今、なぜこんな大作が世に出てきたのか? そもそも尾形光琳はなぜ、ここまで大きな富士山の絵を描いたのか?  さまざまな話題や議論を巻き起こした『富士三壺図屏風』を、江戸絵画研究の第一人者で、日本美術史研究の権威、小林忠氏がさまざまな琳派作品との比較、新たな文献を用いての検証のもと、見事な論理展開で真贋鑑定。 さらに、尾形光琳が、富士を主題にした大作を制作するにいたる、その背景と、尾形光琳の中に秘められていた思想性にまで、大胆に切り込む! 次々に謎を解き明かしていくスリリングな論証の連続! そして最終的に到達する驚くべき結論! 日本美術史を塗り替えかねない“世紀の新発見”と、そこにまつわる謎解きを、最新の撮影技術で独占撮影した、美しい図版をふんだんに掲載した紙面とともにお届けいたします!  【編集担当からのおすすめ情報】  1,2020年に日本で初公開された、尾形光琳の新発見作品『富士三壺図屏風』を、日本の美術書籍で初めて掲載しました。2,紙面を構成する作品画像は、最新の撮影技術で高解像撮影したものです。原寸掲載など大胆な紙面デザインで、尾形光琳の超絶な筆さばき、その息づかいまでもが、手に取るようにわかります。3,新発見作品『富士三壺図屏風』の右隻と左隻を、それぞれ贅沢な両観音ページで掲載しています。琳派の新名作となる本作品の全容をご堪能ください。4,次々に解き明かされていく真贋鑑定、尾形光琳の制作意図・・・まるで、日本美術のミステリー書でもあるかのような、謎解き構成をお楽しみください。

著者紹介

小林 忠 (コバヤシ タダシ)  
美術史家。学習院大学名誉教授。岡田美術館館長。国際浮世絵学会名誉会長。1941年、東京都生まれ。東京大学大学院修士課程修了。琳派研究を専門にした日本美術史研究の泰斗、山根有三氏に師事。東京国立博物館絵画室研究員、名古屋大学助教授、東京国立博物館情報調査研究室長を経て学習院大学文学部教授。1999年より2012年まで千葉市美術館館長、2011年より2021年まで『國華』主幹。浮世絵、琳派から伊藤若冲、水墨画に至るまで江戸絵画研究の第一人者であり、日本美術史研究の権威(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)