Phantom
出版社名 | 文藝春秋 |
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出版年月 | 2021年7月 |
ISBNコード |
978-4-16-391397-1
(4-16-391397-1) |
税込価格 | 1,540円 |
頁数・縦 | 173P 20cm |
商品内容
要旨 |
外資系食料品メーカーの事務職として働く元地下アイドルの華美は、生活費を切り詰め株に投資することで、給与収入と同じ配当を生む分身の構築を目論んでいる。恋人の直幸は「使わないお金は死んでいる」と華美を笑い、とある人物率いるオンラインコミュニティ活動にのめる込んでゆく。そのアップデートされた物々交換の世界は、マネーゲームに明け暮れる現代の金融システムを乗り越えゆくのだ、と。やがて会員たちと集団生活を始めた直幸を取り戻すべく、華美は“分身”の力を使おうとするのだが…。高度に発達した資本主義、その欠陥を衝くように生まれる新たな幻影―富に近づけば、死にも近づく。現代人の葛藤を描く羽田圭介の新たな代表作。 |
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出版社・メーカーコメント
外資系食料品メーカーの経理事務として働く華美は、人付き合いはほどほどに倹約に励み、資産を増やすべく日々株投資に勤しんでいる。同僚で恋人の直幸は「お金儲けよりも自分に投資すべき」と華美を笑うが、スエという人物率いるオンラインコミュニティ活動にのめり込んでゆく。「ムラ」の中では贈与の報酬としてのポイント「シンライ」が付与され、そのアップデートされた新たな物々交換の世界は、マネーゲームに明け暮れる貨幣経済の現実を乗り越えてゆくのだ、と。やがて会員たちとともに集団生活を始めた直幸を連れ出しに、華美は元恋人の傭兵とともに長野の村へと向かうのだが……。大切なのは信頼かお金か、それとも?高度に発達した資本主義、その欠陥を衝くように生まれる新たな幻影。年収250万円台カップルが繰り広げる羽田圭介の新たな代表作。