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硝子の塔の殺人

出版社名 実業之日本社
出版年月 2021年8月
ISBNコード 978-4-408-53787-0
4-408-53787-X
税込価格 1,980円
頁数・縦 501P 20cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全2件

  • 追い詰められた犯人のモノローグから始まる物語は、
    この先どう展開していくのかドキドキさせられます。
    キャラクターのしっかりした登場人物、
    幾重にも張り巡らされた驚きの仕掛けはもちろんのこと、
    ミステリー好きを喜ばせるポイントもあちらこちらに散りばめられています。
    まるで華やかなパーティーに紛れ込んだような気持ちで読み進め、
    驚きの結末にたどり着いた、と思いきや、
    そこから更なる謎に翻弄される、、、。
    ミステリー読書の楽しさをこれでもかと味わえる作品です。

    (2022年8月19日)

  • 硝子の塔の殺人

    怪しいガラスの塔に招かれたゲスト。閉ざされた館で次々と起こる惨劇を追う名探偵と医師。伏線伏線、その回収に読者は見事に取り込まれてしまう。本格ミステリにありがちな読みにくさがなく、サクサクと読めるのもこの作品の魅力。古今東西のミステリを知り尽くした作者の膨大な蘊蓄がそこここに散りばめられいる。ミステリマニアには格好のガイド本ともなりそうだ。作家デビュー10周年の節目の気合いのこもった本作は、ミステリ史に名を刻む一作となるだろう。

    (2022年4月12日)

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出版社・メーカーコメント

ミステリを愛するすべての人へ当作の完成度は、一斉を風靡したわが「新本格」時代のクライマックスであり、フィナーレを感じさせる。今後このフィールドから、これを超える作が現れることはないだろう。島田荘司ああびっくりした、としか云いようがない。これは僕の、多分に特権的な驚きでもあって、そのぶん戸惑いも禁じえないのだが――。ともあれ皆様、怪しい「館」にはご用心!綾辻行人500ページ、一気読み!知念実希人の新たな代表作誕生作家デビュー10年 実業之日本社創業125年 記念作品雪深き森で、燦然と輝く、硝子の塔。地上11階、地下1階、唯一無二の美しく巨大な尖塔だ。ミステリを愛する大富豪の呼びかけで、刑事、霊能力者、小説家、料理人など、一癖も二癖もあるゲストたちが招かれた。この館で次々と惨劇が起こる。館の主人が毒殺され、ダイニングでは火事が起き血塗れの遺体が。さらに、血文字で記された十三年前の事件……。謎を追うのは名探偵・碧月夜と医師・一条遊馬。散りばめられた伏線、読者への挑戦状、圧倒的リーダビリティ、そして、驚愕のラスト。著者初の本格ミステリ長編、大本命!

著者紹介

知念 実希人 (チネン ミキト)  
1978年、沖縄県生まれ。東京慈恵会医科大学卒、日本内科学会認定医。2011年、第4回島田荘司選ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を『レゾン・デートル』で受賞。12年、同作を改題、『誰がための刃』で作家デビュー(19年『レゾンデートル』として文庫化)。「天久鷹央」シリーズが人気を博し、15年『仮面病棟』が啓文堂文庫大賞を受賞、ベストセラーに。『崩れる脳を抱きしめて』『ひとつむぎの手』『ムゲンのi(上・下)』で、18年、19年、20年本屋大賞連続ノミネート(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)