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江戸・明治百姓たちの山争い裁判

草思社文庫 わ2−2

出版社名 草思社
出版年月 2021年8月
ISBNコード 978-4-7942-2533-7
4-7942-2533-4
税込価格 990円
頁数・縦 294P 16cm

商品内容

要旨

江戸時代の百姓たちにとって、食料、田畑の肥料、燃料、建材などの山から得られる資源の確保は、死活問題だった。山は近隣の村々で共同利用されることが多かったが、山のどこまでが自村の領域かをめぐって村々はしばしば対立し、領主や幕府にしきりに訴訟を起こした。時を経て明治を迎えると、政府の近代化政策により村々は村境画定を迫られ、山争いはいっそう加熱してゆく。―山をめぐる熾烈な争いと相互協力への努力を、当事者の肉声を記した史料から克明に描く。

目次

序章 江戸時代の山と村
第1章 室町・戦国・江戸・明治―日本人は山とどう付き合ってきたか 全国各地の事例より
第2章 江戸後期、信濃国―百姓同士の山争いを、武士がバックアップ 松代藩領村々vs.幕府領村々
第3章 幕末、出羽国―東北の村の山争いは、江戸でも進行していた 山口村名主、幕府に決死の嘆願
第4章 明治維新で山争いはどう変わったか 山形県 山口村vs.田麦野村、二十数年の死闘
終章 争いを経て守られた林野

出版社・メーカーコメント

食料、田畑の肥料、燃料、建材……命の糧だった山をめぐる裁判合戦。主張を譲らぬ百姓たちに大名、幕府もウンザリ…!?300年つづいた裁判も?江戸時代の百姓たちにとって、食料、田畑の肥料、燃料、建材などの山から得られる資源の確保は、死活問題だった。山は近隣の村々で共同利用されることが多かったが、山のどこまでが自村の領域かをめぐって村々はしばしば対立し、領主や幕府にしきりに訴訟を起こした。時を経て明治を迎えると、政府の近代化政策により村々は村境画定を迫られ、山争いはいっそう加熱してゆく。──山をめぐる熾烈な争いと相互協力への努力を、当事者の肉声を記した史料から克明に描く。

著者紹介

渡辺 尚志 (ワタナベ タカシ)  
1957年、東京都生まれ。東京大学大学院博士課程単位取得退学。博士(文学)。国文学研究資料館助手を経て、一橋大学名誉教授。今日の日本の礎を築いた江戸時代の百姓の営みについて、各地の農村に残る古文書をひもときながら研究を重ねている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)