• 本

雨の島

出版社名 河出書房新社
出版年月 2021年10月
ISBNコード 978-4-309-20839-8
4-309-20839-8
税込価格 2,640円
頁数・縦 249P 20cm

商品内容

要旨

元神話学教授のチーズ職人の家に養子として迎えられた、難病のミミズ研究者の物語「闇夜、黒い大地と黒い山」。鳥の声を聴き取る自閉症の鳥類行動学者が、母の死をきっかけに聴力を失い、新たな言語を構築していく「人はいかにして言語を学ぶか」。植物状態にある恋人のツリークライマーに負い目を感じる主人公が、臨死体験を利用した治療法に身を委ねる「アイスシールドの森」。無差別殺人事件で妻を失った弁護士が、未完成の妻の小説に登場する絶滅種を追い求める「雲は高度二千メートルに」。海に惹きつけられた四人の男女が、絶滅したクロマグロを探す旅に出る「とこしえに受胎する女性」。中華商場で子どもたちを魅了した一羽の鷹と、その持ち主である叔父さんをめぐる追憶の物語「サシバ、ベンガル虎および七人の少年少女」。緩やかに連関しつつ紡がれる自然と人間の大いなる物語。現代台湾を代表する作家のネイチャーライティング・フィクション。

出版社・メーカーコメント

ごく近い未来を舞台に、ウイルスプログラム「裂け目」から送られる親しい人々の記憶と、台湾の自然、動植物をモチーフとして描かれる美しい6つの短篇集。著者自作のカラー博物画6点収録。

著者紹介

呉 明益 (ウー ミンイー)  
1971年、台湾・台北生まれ。現代台湾を代表する小説家、エッセイスト。国立東華大学華文文学科教授。輔仁大学マスメディア学部卒業後、国立中央大学中国文学部で博士号取得。1997年、短篇集『本日公休』でデビュー。2011年に発表した長篇『複眼人』と短篇集『歩道橋の魔術師』で一躍脚光を浴び、世界的にも高い評価を得る。また、ネイチャーライティングでは、写真とイラストを交えたエッセイ『迷蝶誌』(2000)、『蝶道』(03)のほか、アンソロジーも編集する。現在、各国語で翻訳が進んでいる。受賞多数
及川 茜 (オイカワ アカネ)  
東京外国語大学大学院地域文化研究科博士後期課程単位取得退学。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)