• 本

少女中国 書かれた女学生と書く女学生の百年

出版社名 岩波書店
出版年月 2021年11月
ISBNコード 978-4-00-061498-6
4-00-061498-3
税込価格 3,740円
頁数・縦 284,4P 20cm

商品内容

要旨

近代になり中国でも女子の高等教育が始まった。新時代の知識と経験を手にした少女たちは、生家から親の決めた婚家へという生き方に疑問を持ち、自分なりの居場所を探すようになる。恋愛、友情、決断―女性の作家たちが言葉にした、冒険や葛藤。男性の作家たちが、ときに仰ぎ見、ときに貶めて描いた、その姿。多種多様な“女学生ものがたり”を、中国大陸のみならず、香港や台湾、在米華人による英語創作などから見いだし、百年のスパンで鮮やかに読み解く。

目次

序章 少女中国へようこそ
第1章 こんなところがあるなんて!―陳衡哲と凌叔華の描く女学校
第2章 勉強はしたけれど―魯迅の妻・許広平の葛藤
第3章 女学生という珍獣がいる―沈従文のコンプレックス
第4章 青い服の少女―張恨水と張愛玲が描く理想の女学生
第5章 台湾少女の学校生活―楊千鶴の日本語創作
第6章 解放軍がやってきた―宗璞とイーユン・リー
第7章 「女の園」はるか―張愛玲の回想叙述
第8章 世紀末台湾の女学生―朱天心『古都』
第9章 その先のユートピア―王安憶「兄弟たち」
終章 愛という名のもとに―二〇世紀中国語圏文学の少女像

出版社・メーカーコメント

近代を迎え、学校という時限つきの楽園で高等教育を受けるようになった中国の少女たち。自己決定の希求。理想かつ強迫観念ともなった恋愛。女性同士の友情??。野心を胸に自分の居場所を探して冒険した女学生の二〇世紀を、女学校を経験した作家や女学生をまなざした男性作家が著した多彩なものがたりから読み解く。

著者紹介

濱田 麻矢 (ハマダ マヤ)  
1969年、兵庫県生まれ。神戸大学大学院人文学研究科教授。京都大学大学院博士後期課程中途退学。研究テーマは中国現代文学、特に民国期小説の性別表象に興味を持つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)