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生き物の死にざま

草思社文庫 い5−2

出版社名 草思社
出版年月 2021年12月
ISBNコード 978-4-7942-2550-4
4-7942-2550-4
税込価格 825円
頁数・縦 248P 16cm

商品内容

要旨

生き物たちはみな、最期のその時まで命を燃やして生きている―数カ月も絶食して卵を守り続け孵化を見届け死んでゆくタコの母、地面に仰向けになり空を見ることなく死んでいくセミ、成虫としては一時間しか生きられないカゲロウ、老体に鞭打ち決死の覚悟で花の蜜を集めるミツバチ…。生き物たちの奮闘と哀切を描き感動を呼んだベストセラーの文庫化。

目次

空が見えない最期―セミ
子に身を捧ぐ生涯―ハサミムシ
母なる川で循環していく命―サケ
子を想い命がけの侵入と脱出―アカイエカ
三億年命をつないできたつわもの―カゲロウ
メスに食われながらも交尾をやめないオス―カマキリ
交尾に明け暮れ、死す―アンテキヌス
メスに寄生し、放精後はメスに吸収されるオス―チョウチンアンコウ
生涯一度きりの交接と子への愛―タコ
無数の卵の死の上に在る成魚―マンボウ〔ほか〕

出版社・メーカーコメント

すべては「命のバトン」をつなぐために──ゾウ、サケ、セミ、カマキリ、タコ……生命の[最後の輝き]を描く哀切と感動のベストセラー、待望の文庫化!生き物たちはみな、最期のその時まで命を燃やして生きている──数カ月も絶食して卵を守り続け孵化(ふか)を見届け死んでゆくタコの母、地面に仰向けになり空を見ることなく死んでいくセミ、成虫としては一時間しか生きられないカゲロウ、老体に鞭打ち決死の覚悟で花の蜜を集めるミツバチ……。生き物たちの奮闘と哀切を描き感動を呼んだベストセラーの文庫化。いきも生き物イラスト30点以上収載。<目次より>1 空が見えない最期──セミ2 子に身を捧ぐ生涯──ハサミムシ 3 母なる川で循環していく命──サケ 4 子を想い命がけの侵入と脱出──アカイエカ5 三億年命をつないできたつわもの──カゲロウ 6 メスに食われながらも交尾をやめないオス──カマキリ 7 交尾に明け暮れ、死す──アンテキヌス8 メスに寄生し、放精後はメスに吸収されるオス──チョウチンアンコウ 9 生涯一度きりの交接と子への愛 タコ10 無数の卵の死の上に在る生魚──マンボウ 11 生きていることが生きがい──クラゲ12 海と陸の危険に満ちた一生──ウミガメ13 深海のメスのカニはなぜ冷たい海に向かったか──イエティクラブ14 太古より海底に降り注ぐプランクトンの遺骸──マリンスノー15 餌にたどりつくまでの長く危険な道のり アリ16 卵を産めなくなった女王アリの最期──シロアリ 17 戦うために生まれてきた永遠の幼虫──兵隊アブラムシ18 冬を前に現れ、冬とともに死す“雪虫”──ワタアブラムシ19 老化しない奇妙な生き物──ハダカデバネズミ20 花の蜜集めは晩年に課された危険な任務──ミツバチ21 なぜ危険を顧みず道路を横切るのか──ヒキガエル 22 巣を出ることなく生涯を閉じるメス──ミノムシ(オオミノガ)23 クモの巣に餌がかかるのをただただ待つ──ジョロウグモ24 草食動物も肉食動物も最後は肉に──シマウマとライオン25 出荷までの四、五〇日間──ニワトリ 26 実験室で閉じる生涯──ネズミ 27 ヒトを必要としたオオカミの子孫の今──イヌ 28 かつては神とされた獣たちの終焉──ニホンオオカミ 29 死を悼む動物なのか──ゾウ

著者紹介

稲垣 栄洋 (イナガキ ヒデヒロ)  
1968年静岡県生まれ。静岡大学大学院農学研究科教授。農学博士。専門は雑草生態学。岡山大学大学院農学研究科修了後、農林水産省に入省、静岡県農林技術研究所上席研究員などを経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)