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スパルタを夢見た第三帝国 二〇世紀ドイツの人文主義

講談社選書メチエ 757

出版社名 講談社
出版年月 2021年12月
ISBNコード 978-4-06-526541-3
4-06-526541-X
税込価格 1,980円
頁数・縦 277P 19cm

商品内容

要旨

古代ギリシア随一の軍事強国スパルタを理想と仰いだヒトラー。優生学による人種主義政策やソ連の占領政策、農業政策など、ドイツ第三帝国には随所にこの古代国家の影が見て取られる。そうして、古代ギリシア・ローマを研究してきた人文主義者たちは、ナチ政権の理想にどう対峙すべきか、人生を賭けた決断を迫られた。研究に没頭し我関せずと傍観したW.イェーガー、人文主義を守るべくナチスに協調したR.バルダー、学問と大学の自由のために抵抗したK.v.フリッツ―。スパルタの幻影を追う第三帝国の相貌を描き出し、国家と学問の関係を問い直す意欲作!

目次


第1部 人文主義者とナチズム―傍観、協調、抵抗(傍観:イェーガー―「政治的な人間の教育」
協調:ハルダー―人間性の擁護から人種主義へ
抵抗:フリッツ―「学問・大学の自由」の擁護
古典語教師の王御福書簡に見るナチズムへの傍観)
第2部 第三帝国におけるスパルタの受容(スパルタについて
ナチズムの世界観・政策とスパルタ
第三帝国のスパルタ受容に対する国外での賛否
第三帝国のスパルタ受容に対する国内での批判)
第3部 第二次世界大戦後の人文主義者(イェーガー―人文主義からキリスト教へ
ハルダー―人種主義からオリエンタリズムへ
フリッツ―「学問・大学の自由」の擁護から啓蒙主義へ)
結語

出版社・メーカーコメント

スパルタを理想に掲げたヒトラー。その悪夢はいかに実現され、人文主義者たちはどう対峙したのか。国家と学問のあり方を問う意欲作!

著者紹介

曽田 長人 (ソダ タケヒト)  
1966年、東京都生まれ。東北大学文学部卒業。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。学術博士(東京大学)。東洋大学教授。専門はドイツ思想史、ドイツ文学、スイス文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)