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ボタニカ

出版社名 祥伝社
出版年月 2022年1月
ISBNコード 978-4-396-63617-3
4-396-63617-2
税込価格 1,980円
頁数・縦 494P 20cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • ボタニカ

    朝ドラ主人公のモデル、牧野富太郎の生涯を直木賞作家が克明に描く。とてつもなく偉大な業績のかげには、これもまた大きすぎる様々な葛藤があった。まわりが見えなくなるほどのあふれる植物への情熱が伝わる。天才植物学者を支える家族のおもいも深く感じとれる。とりわけ妻の献身ぶりは胸がつまるほどである。こういった偉人をひとりの人間として感じとれる小説の力はすばらしい。作家朝井まかての本領発揮の読みごたえある長編作品だ。

    (2023年7月24日)

商品内容

要旨

日本植物学の父・牧野富太郎愛すべき天才の情熱と波乱の生涯。明治初期の土佐・佐川の山中に、草花に話しかける少年がいた。名は牧野富太郎。小学校中退ながらも独学で植物研究に没頭した富太郎は、「日本人の手で、日本の植物相を明らかにする」ことを志し、上京。東京大学理学部植物学教室に出入りを許されて、新種の発見、研究雑誌の刊行など目覚ましい成果を上げるも、突如として大学を出入り禁止に。私財を惜しみなく注ぎ込んで研究を継続するが、気がつけば莫大な借金に身動きが取れなくなっていた…。貧苦にめげず、恋女房を支えに、不屈の魂で知の種を究め続けた稀代の植物学者を描く、感動の長編小説。

著者紹介

朝井 まかて (アサイ マカテ)  
1959年、大阪生まれ。2008年、『実さえ花さえ』(のち『花競べ』に改題)で小説現代長編新人賞奨励賞を受賞してデビュー。2014年『恋歌』で直木賞、『阿蘭陀西鶴』で織田作之助賞、15年『すかたん』で大阪ほんま本大賞、16年『眩』で中山義秀文学賞、17年『福袋』で舟橋聖一文学賞、18年『雲上雲下』で中央公論文芸賞、『悪玉伝』で司馬遼太郎賞、19年に大阪文化賞、20年『グッドバイ』で親鸞賞、21年『類』で芸術選奨文部科学大臣賞と柴田錬三郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)