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かくも甘き果実

出版社名 集英社
出版年月 2022年4月
ISBNコード 978-4-08-773517-8
4-08-773517-6
税込価格 2,640円
頁数・縦 317P 20cm

商品内容

要旨

「小泉八雲」となった男ラフカディオ・ハーンを愛した、3人の女たち。あなたを語ることは、あなたを蘇らせること―。母、最初の妻。二番目の妻。陰の存在だった彼女たちの「声」が、時を超えて響きわたる。

目次

エリザベス・ビスランド(1861‐1929) 1906年、ニューヨーク
ローザ・アントニア・カシマチ(1823‐1882) 1854年、アイリッシュ海
エリザベス・ビスランド(1861‐1929) 1906年、ニューヨーク
アリシア・フォーリー(1853‐1913) 1906年、シンシナティ
エリザベス・ビスランド(1861‐1929) 1906年、ニューヨーク
小泉セツ(1868‐1932) 1909年、東京
エリザベス・ビスランド(1861‐1929) 1906年、ニューヨーク

出版社・メーカーコメント

「小泉八雲」となった男ラフカディオ・ハーンを愛した、3人の女たちあなたを語ることは、あなたを蘇らせること――甘い思い出と苦い記憶を語る彼女たちの「声」が、時を超えて響きわたる。“ここではないどこか”を求めつづけ、最後には日本で「移民作家・小泉八雲」となった男ラフカディオ・ハーン。彼の人生に深く関わった3人の女性が、胸に秘めた長年の思いを語りだす。生みの母ローザ・アントニア・カシマチは、1854年、故郷への帰路の途中アイリッシュ海を渡る船上で、あとに残してきた我が子の未来を思いながら。最初の妻アリシア・フォーリーは、夫との別離を乗り越えたのち、1906年のシンシナティで、ジャーナリストの取材を受けながら。2番目の妻小泉セツは、永遠の別れのあと、1909年の東京で、亡き夫に呼びかけながら。ジョン・ドス・パソス賞受賞の注目作家が、女性たちの胸の内を繊細かつ鮮やかに描いた話題作【著者略歴】モニク・トゥルン1968年南ベトナム・サイゴン(現ベトナム・ホーチミン市)生まれ。6歳のときに戦争難民としてアメリカに移住。イェール大学卒業(文学専攻)、コロンビア大学修了(法学博士)。2003年刊行のデビュー作『ブック・オブ・ソルト』がニューヨーク公共図書館若獅子賞、PEN/ロバート・W・ビンガム賞などを受賞、14ヶ国で出版される。“Bitter in the Mouth”に続く第三長編となる本書は、ジョン・ガードナー小説賞を受賞、パブリッシャーズ・ウィークリーの2019年ベストフィクションにも選ばれる。2021年ジョン・ドス・パソス賞受賞。現在ニューヨーク在住。【訳者略歴】吉田恭子1969年福岡県生まれ。京都大学人間環境学研究科博士課程前期修了、ウィスコンシン大学ミルウォーキー校英文科創作専攻博士課程修了。現在、立命館大学教授。著書に“Disorientalism”、共著書に「現代アメリカ文学ポップコーン大盛」、訳書に「ミルドレッド・ピアース 未必の故意」、共訳書に「生まれつき翻訳 世界文学時代の現代小説」などがある。

著者紹介

トゥルン,モニク (トゥルン,モニク)   Truong,Monique
1968年南ベトナム・サイゴン(現ベトナム・ホーチミン市)生まれ。6歳のときに戦争難民としてアメリカに移住。イェール大学卒業(文学専攻)、コロンビア大学法学大学院修了(法学博士)。2003年刊行のデビュー作『ブック・オブ・ソルト』がニューヨーク公立図書館若獅子賞、PEN/ロバート・W・ビンガム賞などを受賞、14ヶ国で出版される。“Bitter in the Mouth”に続く第三長編となる『かくも甘き果実』は、ジョン・ガードナー小説賞を受賞、パブリッシャーズ・ウィークリーの2019年ベストフィクションにも選ばれる。2021年ジョン・ドス・パソス賞受賞
吉田 恭子 (ヨシダ キョウコ)  
1969年福岡県生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程修了。ウィスコンシン大学ミルウォーキー校英文科創作専攻博士課程修了。現在、立命館大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)