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ウェブ小説30年史 日本の文芸の「半分」

星海社新書 223

出版社名 星海社
出版年月 2022年6月
ISBNコード 978-4-06-528404-9
4-06-528404-X
税込価格 1,980円
頁数・縦 550P 18cm

商品内容

要旨

多くの人がウェブ小説に漠然とした印象を持ってはいる。しかしその歴史を扱った書物はほとんどない。2022年現在、世間的には、ウェブ小説といって真っ先に思い浮かぶものは「なろう系」「異世界転生」というイメージだろう。実際にはウェブ小説は、1990年代には「分岐する物語」「集団創作」志向を持ち、「自費出版」「ケータイ小説」などのかたちでも展開、小説家になろうや他の思想の異なる「ウェブ小説投稿サイト」の隆盛といった数多の試みと多様化を経て現在に至る。本書は「ウェブ小説の書籍化の歴史」を主に扱う。今や日本の文芸市場の「半分」を占めるまでに成長したウェブ小説の歴史を、ネットビシネス史と出版産業史的な視点か紐解く。

目次

1990年代ウェブ小説の書籍化―分岐・集団創作・マルチメディアの夢
2000年代前半のウェブ小説書籍化―自費出版・掲示板文化・ガラケーサイト
2000年代後半―第二次ケータイ小説ブーム
2000年代後半―アルファポリス、エブリスタ、小説家になろう
2000年代までの隣国のウェブ小説動向
2010年―初の異世界転生書籍化と「ウェブから書籍へ」の流行の波及
2011年―「新人賞からウェブ投稿へ」という投稿先変化の萌芽
2012年―なろう系文庫レーベルと複数のテキスト系サービスの出現
2013年(1)―MFブックス、ビリギャル、櫻子を当てたKADOKAWA
2013年(2)―多様化する女性向けウェブ小説と出版社系サイト/電子小説誌の苦戦〔ほか〕

出版社・メーカーコメント

ウェブに書かれた小説はいかにして本になってきたのか。ネットビジネス史、出版産業史的な視点から紐解く「ウェブ小説書籍化の歴史」

著者紹介

飯田 一史 (イイダ イチシ)  
ライター。1982年青森県むつ市生まれ。中央大学法学部法律学科卒。グロービス経営大学院経営研究科経営専攻修了(MBA)。出版社にてカルチャー誌や小説の編集者を経て、独立。マーケティング的視点と批評的観点からウェブカルチャー、出版産業、子どもの本、マンガ等については取材、調査、執筆している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)