キャスリーンとフランク 父と母の話
出版社名 | 新潮社 |
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出版年月 | 2022年6月 |
ISBNコード |
978-4-10-507281-0
(4-10-507281-1) |
税込価格 | 5,390円 |
頁数・縦 | 533P 20cm |
商品内容
要旨 |
母の日記と父の手紙が織りなす英国のある家族のタペストリー。小説家クリストファー・イシャウッド(1904‐1986)の母キャスリーンは、ワイン製造業を営む裕福な家に生まれた快活な女性で、91歳で没するまで70年に亘って日記を書きつづけた。貴族の次男で軍人の父フランクは、ピアノと歌がうまく、塹壕で編みものをするような自由な気質の人だった。絵と本が好きな彼らは、息子二人とともに田園の屋敷で睦まじい暮らしを送っていたが、1915年、フランクが第一次世界大戦の激戦地、ベルギーのイーペルで消息を絶つ―。本書は、克明に記された母キャスリーンの日記と、父フランクが妻に宛てた手紙を長男のイシャウッドが編集し、丹念に読み解いたものである。親族間のあれこれや、老年までイシャウッド家に仕えた乳母を含む家族の回想録であると同時に、地主階級の暮らしのディテールや流行りの芝居、ヴィクトリア女王のダイヤモンド・ジュビリー(即位60年記念)、初の英仏横断飛行、婦人参政権運動、アイルランド問題など、ヴィクトリア朝末期から第一次世界大戦後までをつぶさに描いた英国社会史ともなっている。 |
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出版社・メーカーコメント
母の日記と父の手紙が甦らせる家族の肖像。鶴見俊輔が4度読み返した幻の名著、ついに邦訳! 20世紀初頭の英国。絵と本の好きな男女が恋をして結婚。幼い息子たちとの睦まじい暮らしは、第一次大戦での父の戦死によって破られる。20代から70年間、日記を書き続けた母。戦地から妻に宛てて手紙を送り続けた父。ユーモア溢れる両親の闊達な文章を、20世紀を代表する作家イシャウッドが編集した名著。