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昭和の参謀

講談社現代新書 2668

出版社名 講談社
出版年月 2022年7月
ISBNコード 978-4-06-528223-6
4-06-528223-3
税込価格 1,430円
頁数・縦 444P 18cm

商品内容

要旨

陸軍大学校を優秀な成績で卒業し、右肩から参謀懸章をさげ、軍の中枢で活躍した参謀たち。国家が総力を挙げて養成した俊英たちには、特に独断専行、大言壮語の形容詞がつきまとった。はたして、彼らは、どのような人生を歩んだのか。

目次

序章 参謀とは
第1章 石原莞爾―満洲事変という「下克上」
第2章 服部卓四郎―作戦指導の中枢と再軍備
第3章 辻政信―幕僚統帥の孤高と孤独
第4章 瀬島龍三―シベリア抑留、そして商社へ
第5章 池田純久―経済参謀の「国づくり」
第6章 堀栄三―反骨の情報参謀
第7章 八原博通―合理主義者の戦いと沈黙
終章 戦後社会と参謀

出版社・メーカーコメント

石原莞爾、辻政信、瀬島龍三……「日本の頭脳」たちの栄光と蹉跌に迫る!「七人の参謀を通して、昭和陸軍の功罪を問う。多角的な取材で、人間像を探り、戦時下、戦後の生き方を次世代の目で活写する。歴史の黒子である参謀のありうべき姿とはどのようなものか。本書はその一方向を示す。歴史の評価に耐えられる参謀とは誰か!」――保阪正康氏「かつて光を浴びた陸軍参謀たち。彼らは敗戦後の暗転した状況にどう向き合ったのか。戦後史の見過ごされてきた一面が、豊富な資料と地道な取材によって掘り起こされる。批判を込めながら理解しようとする取材対象との微妙な距離感がいい」――戸部良一氏陸軍大学校を優秀な成績で卒業し、右肩から参謀懸章をさげ、軍の中枢で、戦略、謀略、戦術を駆使し、作戦を立案してきたエリートたち。国家が総力を挙げて養成した俊英たちには、時に独断専行、大言壮語の形容詞がつきまとった。はたして彼らは、どのような人生を歩んだのか。遺族、関係者の証言をもとに、軍服を脱いだ後の生き様にも迫り、日本社会にとって、参謀とは何だったのかを考える。●エリートを養成した陸軍大学校の教育とは?●参謀という仕事の中身●参謀本部の特権意識●石原莞爾が満洲事変で火をつけた「下克上」●作戦指導の中枢・服部卓四郎たちの再軍備計画●「作戦の神様」辻政信の孤立●瀬島龍三がシベリア抑留で得た人生観●統制派の経済参謀・池田純久の「国づくり」●「台湾沖航空戦」の内実を見抜いた情報参謀・堀栄三●八原博通の合理主義が情緒的な精神主義に敗れた沖縄戦●戦後社会はなぜ参謀を受け入れたか

著者紹介

前田 啓介 (マエダ ケイスケ)  
1981年生まれ。滋賀県出身。上智大学大学院修了。2008年、読売新聞東京本社入社。長野支局、社会部などを経て、現在、文化部で近現代史や論壇を担当。満蒙開拓や、ペリリュー・アンガウルの戦い、硫黄島の戦い、沖縄戦、特攻、シベリア抑留など戦争に関する取材に関わってきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)