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PUBLIC DIGITAL 巨大な官僚制組織をシンプルで機敏なデジタル組織に変えるには

出版社名 英治出版
出版年月 2022年8月
ISBNコード 978-4-86276-317-4
4-86276-317-0
税込価格 2,640円
頁数・縦 323P 19cm

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要旨

日本では2021年9月にデジタル庁が発足し、2022年8月に就任した河野太郎デジタル大臣のもと、本格的な政府のDX(デジタルトランスフォーメーション)に、多くの国民から期待が寄せられている。政府のDXについては諸外国に事例があり、中でも模範とされているのが、2011年から取り組みが始まった英国である。本書では、英国政府のDXを担う特命チームGDS(Government Digital Service)の中心人物らが、政府や、歴史ある大企業などの旧来型大組織を「デジタル組織」に変えるために必要な心構えや方法論について、体験をもとに詳細かつ具体的に語っている。GDSは、キャメロン政権で内閣府担当大臣だったフランシス・モード氏らの提案により、2011年に民間のIT人材を招き入れるかたちで設置された。それから4年の活動で、政府のIT支出を大幅に削減、公共サービスの入り口となるウェブサイト「GOV.UK」の開発など数々の成果を上げ、国連の電子政府ランキングにて英国を第1位に押し上げた。著者の4人はいずれもGDSのメンバーとして活躍し、現在は、DXに取り組む大規模な国際組織、政府、経営陣の支援を行うPublic Digital社のパートナー。2020年に同社は、博報堂DYホールディングスの戦略組織「kyu」グループに参入した。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2022年9月21日]

商品内容

要旨

スタートアップのように政府を運営する。政府・自治体をはじめ旧来型大組織のデジタル化はどうすればうまくいくのか。世界各国で模倣されるイギリス政府のDXを担ったGDS(政府デジタル・サービス)のリーダーが実践に基づき「デジタル組織のつくり方」を語る。

目次

試練のとき
なぜ変革が必要なのか
始める前に
出発点を決める
最初のチーム
地固め
信用を築く
議論を制する
従来のやり方に立ち返る
数字を把握する
画一化ではなく一貫性を
基準を設定する
リーダーを見つける
次の展開
バトンタッチを成功させる

出版社・メーカーコメント

シンプルで、速くて、ムダのない政府をつくるには政府・公共機関など旧来型大組織のデジタル化はどうすればうまくいくのか。各国が模倣するイギリス政府のDXを担った特命チームGDSの中心人物らが、実践に基づき「デジタル組織のつくり方」を語る。(本書の特徴)・政府など旧来型大組織のデジタル化を実現するための組織論・イギリスを電子政府ランキング1位にした「GDS」の知見を公開・チームの作り方、仕事の進め方、成果の示し方など幅広く言及お役所の仕事は複雑で、時間がかかり、画一的で、しばしば正確でない??。インターネットが世界を変え、シンプルで速くて廉価なサービスが広がる中、デジタル化に出遅れた政府・公共機関の仕事はしばしば人々の不信や苛立ちの対象となってきた。もはや限界は近い。長年の機能不全と無駄遣いをデジタル化によって変革し、政府への信頼を回復することは、まさに緊急の課題となっている。だが、古くて巨大で動きの遅い官僚制組織を、どうすれば変えられるのだろう?本書は電子政府の先進事例として世界各国で注目・模倣されるイギリス政府のデジタル化を担った特命チームGDS(政府デジタルサービス)の経験をもとに、旧来型組織の中でDXを進める上でのポイントを具体的に解説する。チームの立ち上げ、人選、仕事のやり方、最初にするべきこと、成果の示し方、引き継ぎ方など、扱うテーマは幅広い。成功と失敗の経験に基づくアドバイスは、政府はもちろん多くの巨大組織におけるデジタル化の指針となるだろう。(構成)プロローグ第1章 試練のとき第2章 なぜ変革が必要なのか第3章 始める前に第4章 出発点を決める第5章 最初のチーム第6章 地固め第7章 信用を築く第8章 議論を制する第9章 従来のやり方に立ち返る第10章 数字を把握する第11章 画一化ではなく一貫性を第12章 基準を設定する第13章 リーダーを見つける第14章 次の展開第15章 バトンタッチを成功させるエピローグ

著者紹介

グリーンウェイ,アンドリュー (グリーンウェイ,アンドリュー)   Greenway,Andrew
GDS(政府デジタル・サービス)を含む5つの政府部門に勤務し、チームリーダーとして英国のデジタル・サービス基準の策定に携わった。また、2014年に政府の首席科学顧問を通じて英国首相から依頼された「IoTの応用に関する政府レビュー」を主導した。現在は、政府や制度の改革に関する記事を英国内外の出版物に寄稿している
テレット,ベン (テレット,ベン)   Terrett,Ben
GDSのデザイン部門担当責任者としてGOV.UKの部門横断型デザイン・チームを率い、2013年にはデザイン・オブ・ザ・イヤー賞を受賞。政府の仕事に従事する以前は、Wieden+Kennedy社のデザイン・ディレクターを務め、The Newspaper Clubを友人たちと共同で設立した。現在は、ロンドン芸術大学の理事、HS2デザイン・パネルのメンバー、ロンドン・デザイン・フェスティバルのアドバイザーを務めている。2017年、Design Weekの殿堂入りを果たした
ブラッケン,マイク (ブラッケン,マイク)   Bracken,Mike
英国政府のデジタル担当執行役員(2011年〜)、同最高データ責任者(2014〜2015年)を歴任。政府による公共サービスのデジタル・デリバリーの監督・改善する役割を担った。政府退職後は、最高デジタル責任者としてCo‐operative Groupの役員を務めた。政府の仕事を始める前は、十数カ国でさまざまな分野のDXに携わり、Guardian News & Media社のデジタル開発担当責任者を務めたこともある。2014年にはCDOオブ・ザ・イヤーに選出され、大英帝国勲章第3位を授与された
ルースモア,トム (ルースモア,トム)   Loosemore,Tom
英国の政府デジタル戦略を作成し、GDSの副部長を5年間務めた。また、GOV.UKの初期段階の開発を主導した。政府以外では、Co‐operative Groupのデジタル戦略担当責任者、OFCOM(英国情報通信庁)の上級デジタル顧問を務め、2001年から2007年までBBCのインターネット戦略を担当した
岩嵜 博論 (イワサキ ヒロノリ)  
武蔵野美術大学クリエイティブイノベーション学科教授/ビジネスデザイナー。博報堂においてコンサルティングや新規事業開発に従事した後、武蔵野美術大学クリエイティブイノベーション学科に着任。ストラテジックデザイン、ビジネスデザインを専門として研究・教育活動に従事しながら、ビジネスデザイナーとしての実務を行っている。イリノイ工科大学Institute of Design修士課程修了、京都大学経営管理大学院博士後期課程修了、博士(経営科学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)