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ほんとうの定年後 「小さな仕事」が日本社会を救う

講談社現代新書 2671

出版社名 講談社
出版年月 2022年8月
ISBNコード 978-4-06-528605-0
4-06-528605-0
税込価格 1,012円
頁数・縦 262P 18cm

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要旨

現代日本において「少子高齢化」はもはや常態であり、行き過ぎないよう対策しながらも、それに合わせた社会政策や各企業の人事方針、個々人の働き方や生き方の見直しを図るべきだろう。とくにキーとなるのは「定年後」の考え方である。書籍やネットなどで議論が盛んだが、実際はどうあるべきなのか。本書では、政府統計を中心とする各種データをもとに、日本における「定年後」の実態を明らかにする。そして、市井の7人の「定年後」体験者にインタビューし、定年後には、現役時代と同様かそれ以上の収入が得られる「大きな仕事」を目指すよりも、低収入であっても、目の前の「小さな仕事」に充実感を求めるべきと提言している。データについては2019年のものを中心にしており、政府統計で捕捉が難しいものは、リクルートワークス研究所の「全国就業実態パネル調査」や、著者自身が実施した「シニアの就労実態調査」などを使用。多くの人は定年後に年収が減っても、教育費や住宅費などの家計支出が減ることから「小さな仕事」にやる気を見出すのは困難ではないと著者はしている。著者はリクルートワークス研究所研究員・アナリスト。厚生労働省にて社会保障制度の企画立案業務、内閣府の官庁エコノミスト、三菱総合研究所エコノミストなどを務めた後、現職。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2022年9月27日]

商品内容

要旨

漠然とした不安を乗り越え、豊かで自由に生きる!60〜80歳の「仕事の実態」。

目次

第1部 定年後の仕事「15の事実」(年収は300万円以下が大半
生活費は月30万円弱まで低下する
稼ぐべきは月60万円から月10万円に ほか)
第2部 「小さな仕事」に確かな意義を感じるまで(再就職先で一プレイヤーとして活躍
週末勤務で会社を支える
包丁研ぎ職人を目指して独立 ほか)
第3部 「小さな仕事」の積み上げ経済(定年後も働き続ける人に必要なこと
高齢社員の人事管理をどう設計するか
労働供給制約時代における経済社会のあり方)

出版社・メーカーコメント

年収は300万円以下、本当に稼ぐべきは月10万円、50代で仕事の意義を見失う、60代管理職はごく少数、70代男性の就業率は45%、80代就業者の約9割が自宅近くで働く……全会社員必読! 知られざる定年後の「仕事の実態」とは? 漠然とした不安を乗り越え、豊かで自由に生きるにはどうすればいいのか。豊富なデータと事例から見えてきたのは、「小さな仕事」に従事する人が増え、多くの人が仕事に満足しているという「幸せな定年後の生活」だった。日本社会を救うのは、「小さな仕事」だ! 【目次】第1部 定年後の仕事「15の事実」事実1 年収は300万円以下が大半事実2 生活費は月30万円弱まで低下する事実3 稼ぐべきは月60万円から月10万円に事実4 減少する退職金、増加する早期退職事実5 純貯蓄の中央値は1500万円事実6 70歳男性就業率45.7%、働くことは「当たり前」事実7 高齢化する企業、60代管理職はごく少数事実8 多数派を占める非正規とフリーランス事実9 厳しい50代の転職市場、転職しても賃金は減少事実10 デスクワークから現場仕事へ事実11 60代から能力の低下を認識する事実12 負荷が下がり、ストレスから解放される事実13 50代で就労観は一変する事実14 6割が仕事に満足、幸せな定年後の生活事実15 経済とは「小さな仕事の積み重ね」である 第2部 「小さな仕事」に確かな意義を感じるまで事例1 再就職先で一プレイヤーとして活躍事例2 週末勤務で会社を支える事例3 包丁研ぎ職人を目指して独立事例4 近所の学校で補助教員として働く事例5 同僚、患者とのやり取りを楽しむ事例6 幕僚監部から看護師寮の管理人に事例7 仕事に趣味に、人生を謳歌する 第3部 「小さな仕事」の積み上げ経済1.定年後も働き続ける人に必要なこと2.高齢社員の人事管理をどう設計するか3.労働供給制約時代における経済社会のあり方

著者紹介

坂本 貴志 (サカモト タカシ)  
1985年生まれ。リクルートワークス研究所研究員・アナリスト。一橋大学国際・公共政策大学院公共経済専攻修了。厚生労働省にて社会保障制度の企画立案業務などに従事した後、内閣府で官庁エコノミストとして「経済財政白書」の執筆などを担当。その後三菱総合研究所エコノミストを経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)